語感から入ると、まず思い浮かぶ英訳は "as might be expected" や "no wonder" だ。古風で含みのある「さもありなん」は、日本語だと因果や必然を淡々と受け止める語感がある。僕は古典的な文脈で出会うとき、英語では少し品のある表現を選ぶことが多い。例えば『源氏物語』のような雅な語り口なら、"it is hardly surprising" や "little wonder" といった翻訳が原作の重みと余韻を損なわずに伝わると感じる。
一方で現代的なナレーションや説明的な場面なら、"that is only to be expected" や短く "no wonder" を使えば自然に読める。僕は訳す際、直訳よりも文脈の因果関係を重視して選ぶ。話者の立場が皮肉混じりなら、"well, that figures" のようにカジュアルに振る舞わせることもある。