笑いと皮肉を楽しみたい気分のとき、僕は'Attack of the 60 Foot Centerfold'(1995年)を挙げる。これは90年代のテレビ映画らしい軽さと、グラマーさを強調した演出が売りで、巨大化というコンセプトをコメディとゴシップ文化への風刺に結びつけている。主人公が有名になっていく過程と、サイズの変化がもたらす不都合さのギャップが笑いを誘う仕掛けになっている。
僕が真っ先に挙げたいのは、やはり'Attack of the 50 Foot Woman'(1958年)だ。古典的B級SFの代表作として、視覚的な奇抜さだけでなく、女性の復讐や社会的疎外についてのメタファーを強く残している。特撮は当時の技術の範囲内で工夫が凝らされ、ミニチュアセットや合成ショットのチープさが逆に映画の魅力を増している。主人公の心理描写も単純なモンスター映画には収まらず、観客に同情や不快感を同時に与える点が面白い。
古い時代劇風の魅力に惹かれる場面もある。そんなときに思い出すのが'Colossus and the Amazon Queen'(1960年)だ。これはいわゆるペプラム映画にコメディを混ぜた作りで、女性たちが中心となるコミュニティという設定が面白い。厳密には“巨大娘”が主題というわけではないが、女性の力や存在感が物語全体を支配している点で観る価値がある。
巨大な女性を主人公に据えた作品で思い浮かぶのは、'進撃の巨人'のユミルだ。彼女は巨人化能力を持つ複雑なキャラクターで、物語の鍵を握る存在として描かれる。
同じく'甲鉄城のカバネリ'の無名も、巨大な力を宿した少女として興味深い。ただ、これらはあくまでサブキャラクターとしての扱い。主役級となると、'Attack on Titan: Before the Fall'のユミルを扱ったスピンオフがより近いかもしれない。巨大な存在でありながら繊細な心情を描く点が秀逸だ。