『アストリッド』の音楽制作陣は本当に細部までこだわっていると感じます。『Rain in the Valley』は、雨の音と静かなメロディが融合した実験的な曲で、環境音楽としての完成度が極めて高い。ゲーム内で雨が降っているエリアにいるとき、この曲が流れると、まるで自分がその世界にいるような没入感を味わえます。
また『Battle Against Time』は、通常のバトル曲とは一線を画す緊張感があります。変拍子を巧みに使いながらもメロディアスな部分を失わないバランスが秀逸。戦闘シーンがよりドラマチックに感じられるのは、この曲のおかげかもしれません。
曲を聴くとき、いつもまず人物像から音を想像する癖があって、クロエ=反骨心と寂しさが同居するキャラクター像が浮かぶ。だからおすすめの一つ目は、'Life is Strange'のオフィシャル・サウンドトラックに収録されているインディー寄りの楽曲たち。特にSyd Mattersの「To All of You」はクロエの切なさと希望の揺らぎをよく表現していて、何度聴いても胸が締め付けられる。
次にスコア面では、ゲーム内でクロエの出番に多用されるアコースティック主体の短いフレーズ群を追ってみてほしい。ジャンルで言えばフォーク寄りのギターや控えめなストリングスがクロエの繊細さを際立たせるので、シーンごとに流れる短いスコア曲を断片的に聴き比べるだけでも新しい発見がある。僕にとっては、この組み合わせがクロエ像を最も生き生きと感じさせてくれる。最後に、ゲーム外でのカバーやアレンジも侮れないので、ピアノやギターソロのインストアレンジもチェックしてみてほしい。