まず、英語タイトルが原語の直訳なのか、あるいはコンセプトに合わせた意訳なのかで読み方が変わる。たとえば『進撃の巨人』が 'Attack on Titan' と訳された経緯を知ると、翻訳者や配給側がどの層を想定したかが見えてくるように、どるれくの英語名にも同様の判断が反映されているはずだ。次に、発音や検索性、既存タイトルとの重複回避など実務的な理由も考慮されるから、単純に言葉遊びだけとは限らない。
結構面白い話で、タイトルの持つ音と意味の両方が巧妙に混ざっていると思う。
僕は『Darling in the Franxx』を初めて見たとき、英語タイトルの“Darling”は単純に恋人呼称としての役割以上のものを担っていると感じた。作中での呼称はキャラクター同士の関係性や支配・依存の構造をそのまま表すからだ。一方“Franxx”は英語の辞書にはない造語で、シリーズ内では機体の総称だから、見た目にも耳障りにも印象を残すためにわざと奇抜にしているのだろう。
表現手法としては、英語のフレーズとして成立させつつ日本語のカタカナ表記『ダーリン・イン・ザ・フランキス』と一致させることで、海外と国内の観客双方に語りかけるデザインになっている。実際、同じくメカ名や用語に深い意味が込められている作品として『Neon Genesis Evangelion』があるけれど、あれと比べても“Franxx”の曖昧さはむしろ物語の「生成」と「改変」を暗示しているように思える。こうした曖昧さがあるからこそ、観客が自分なりの解釈を重ねやすく、タイトル自体が作品のテーマの一部になっていると感じるよ。