誰が一番可愛いかの議論は、単純なランキングを超えて感情や時代背景を映し出す鏡だと思う。クラシック映画の中で特に近い存在として挙げたいのは、やはり『Breakfast at Tiffany's』のホリー・ゴライトリーだ。生意気さと儚さが同居する表情、独特の立ち居振る舞い、カメラが彼女を追う度に感じる親しみや不思議な距離感――それらが合わさって“可愛い”の枠を広げている。
若い頃の私は、ただ美しいだけのヒロインに飽きていた。ホリーの可愛さは服装の可愛らしさや髪型にとどまらず、台詞の言い回しや無邪気な自己防衛に宿っている。時代を超えてファッションや演技の参考にされ続けるところを見ると、見た目の愛らしさだけでなく存在そのものに人を惹きつける要素があるのだと確信する。結局、世界一に近いかは好みだが、彼女ほど多面的に“可愛い”を体現する人物は稀だと感じる。