「手取り足取り」という表現の背景には、昔の武術や芸事の指導方法が関係しているようです。師匠が弟子の手足を直接動かすことで技術を伝授する様子から生まれたと言われています。
英語では『hand-holding』が近い表現ですが、ニュアンスが少し異なります。日本語の方がより具体的で、文字通り身体に触れて指導するイメージが強い。『The teacher guided me step by step』のような言い回しも使えますが、日本語の持つ細やかさを完全に再現するのは難しいですね。
この言葉が現代でも使われるのは、やはりその表現の鮮やかさゆえでしょう。ただ教えるのではなく、相手の成長を自分のことのように考える姿勢が感じられます。
「じだんだ踏む」という表現、実にユニークですよね。この言葉のルーツを辿ると、平安時代まで遡る説があります。当時、地面を強く踏み鳴らす行為を「地踏鞴(じだたた)」と呼んでいたそうで、これが転じて「じだんだ」になったと言われています。怒りや悔しさを地面を踏みつける動作で表現する様子から、現在の意味に繋がったようです。
英語で表現するなら、'stomp one's feet in frustration'が近いニュアンスでしょう。漫画『進撃の巨人』で主人公が悔しさのあまり地面を蹴るシーンを思い浮かべると、この表現のイメージが掴みやすいかもしれません。イライラした時に無意識に足をバタバタさせるあの動作、世界中で通じる感情表現なんだなと感じます。
面白いことに、フランス語では『taper du pied』(足を叩く)、スペイン語では『patear el suelo』(地面を蹴る)といった類似表現があります。文化が違っても、悔しい時の身体表現に共通点があるのは興味深いですね。