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第9話

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辺りには雨宿りできる場所すらない。静奈は鞄を頭上に掲げ、本邸の方向へと足を速めた。

ププーッ!

背後で、車のクラクションが鳴り響いた。

静奈は慌てて道の脇に寄った。

黒い車が彼女のすぐそばを通り過ぎる。

窓越しに、あの整った冷徹な顔が見えた。

彼女が呆気に取られている間に、車はすでに遠ざかり、テールランプがぼんやりと霞むだけだった。

彰人だ。

間違いなく、彼は今、静奈に気づいたはずだ。

それなのに、彼は減速する素振りも見せず、脇目もふらずに走り去っていった。

冷たいものが静奈の全身を駆け巡り、体が思わず震えだす。

それが打ち付ける雨による冷たさなのか、それとも心の冷たさなのか、もはや区別がつかなかった。

三十分後。

静奈は、ふらふらになりながら本邸にたどり着いた。

全身ずぶ濡れで、まるで溺れたネズミのような有様だった。

ドアを開けた使用人は、驚きに目を見開いた。

「若奥様、どうしてそんなに濡れて……」

大奥様は、寒さで唇を白くしている静奈の姿に胸を痛め、すぐに振り返るとソファに座る彰人を詰問した。

「静奈を一緒に乗せてくるように言ったでしょう!この馬
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Comments (6)
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かをり
サブスクの期間内なのに読めない
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由美子
システムがよくわからない
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岡村鮎
目次にどう行けばいいか分からない。読み飛ばしたかな?と読み返そうとしても、読んでるところになる。
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