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第2話

Author: パンちゃん
「もういい加減にしろよ!SNSの投稿くらいで、なんでそんなに心が狭いんだよ!

萌衣さんを泣かせて、さっさと謝れよ!」

胸が一気に沈んだ。

身に覚えのないことで、どうして私が謝らなきゃいけないのか。

私は鼻で笑いながら言った。「謝る?どうして。私が何をしたっていうの?」

浩介は激昂した。

「何をしたかだと?萌衣さんを不愉快にするってことは、俺に逆らってるのと同じなんだよ!

いいからさっさと謝れ!じゃないとただじゃおかないぞ!」

その時、母が電話口から言った。

「浩介、そんな言い方だめよ。美夢はあなたの姉なのよ!」

続いて、母は電話越しに私へ言った。

「美夢、浩介はまだ幼いの。いちいち目くじらを立てないでちょうだい。

それに私たちは今日、外でちょっと食事してるだけよ。気にしないで」

母の言葉を聞き、私の心は刺すような苦しみに襲われた。

私は冷たく言った。

「言い訳はしなくていいわ。どうせあなたたちこそ、本当の家族なんでしょ」

その言葉が、母を逆上させた。

電話の向こうで、母の声が急に甲高くなった。

「美夢、なんてことを言うの!

外食に誘わなかっただけで、なんでそんなに深刻に捉えるのよ!

そんなに食べたいなら2000円送ってあげるから、それで食べてなさい!」

間髪入れず、スマホに2000円の送金通知が届いた。

「ほら、送金したからもうこの話はおしまい」

母はそれだけ言い捨てて、電話を切った。

私は呆れて乾いた笑いを漏らした。

こんな家族、こんな関係ならもう要らない。

私は親友・松本千晴(まつもと ちはる)に電話をかけた。

「前言ってたプロジェクト、今からでも参加できるかな?」

電話の向こうで、親友がすぐに答えた。

「もちろん!美夢、ついにチームに入る気になってくれたんだね!

いつ来られる?すぐ航空券を取るね」

私は微塵のためらいもなく、そう答えた。

「明日がいいわ。早ければ早い方がいい」

電話を切ると、心は不思議なほど静かだった。

親友から何度も誘われていたが、遠すぎて断り続けていた。

あの頃は、家族の側にいることが理想だと思っていた。

でも今は、すっかり吹っ切れた。

……

4人が帰宅したのは夜中だった。

どうやら酒を飲んでいたようで、ドアが開いた途端に酒の匂いが漂ってくる。

ちょうど荷造りをしていた私の姿を見た両親は、たちまち表情を変えた。

母が飛びかかるように駆け寄ってきて、手にした服を奪い、床に叩きつけた。

「美夢、何をしてるの?家出でもするつもり?

お金を送ったばかりじゃない!なんでまだ騒ぐのよ!」

私は無言で服を拾い、冷ややかに母を見つめた。

「騒ぐ?騒いでいるのはどっち?

家族のグループラインを見たわ。私のことを家族だなんて思っていないくせに」

母の顔色はみるみる青ざめていく。

「美夢、説明を聞いて……」

私は鼻で笑った。「もういいの。こんな家、もうこっちから願い下げよ」

父がやっと口を開いたが、案の定、非難の言葉ばかりだった。

「たかがグループラインひとつでなんだっていうんだ?

美夢、お前は本当に心が狭いな」

私が心が狭い?

それならそれでいい。

何を言っても私が悪いことになるのだから。

私は両親を無視し、黙々と荷造りを続けた。

萌衣が泣きながら近寄ってきた。

「美夢さん、私のラインを見たの?

ごめんね、全部私のせいなのよ。

私がこの家に来たせいで、迷惑をかけちゃったみたいね」

そう言いながら、私の腕を掴もうとしてくる。

「怒らないで、お願い。私なんか気にしないで。

出ていくなら私が出ていく。本来、この家族の一員は美夢さんなんだから」

私は彼女の腕を振り払った。

「いい子ぶるのはやめて!そんな手にはもう乗らない」

力は入っていなかったが、萌衣はよろめいて、テーブルの角にぶつかりそうになった。

そばにいた浩介が彼女を支えた。

浩介は萌衣を後ろに守り、勢いよく私を突き飛ばした。

私は避ける暇もなく、床に激しく倒れ込んだ。

膝を強くぶつけ、あまりの痛みに涙がこぼれた。

それなのに浩介は少しも悪びれる様子はなく、むしろ面白がるような笑みを浮かべていた。

「萌衣さんに手を出していいと思ってんのか。これが罰だ。

次はもっと痛い目を見るぞ」

母の表情に一瞬の動揺が走った。

母が私を助けようとした瞬間、萌衣のすすり泣く声に気を取られた。

「おばさん、私やっぱり家を出ます。私がいると、みんなを不愉快にさせるだけです」

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