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第1151話

مؤلف: 夏目八月
しかし、執事からの報告に、三姫子は首を傾げずにはいられなかった。

売り出した資産は次々と買い手が付き、しかも市価より一、二割も高値で取引されていた。

長年家政を取り仕切ってきた経験から、資産の売買は常に相場に従うものと心得ていた。一軒や二軒が若干高値で売れることはあっても、最近売却した物件すべてがこれほどの高値とは。不可解でならなかった。

もしや王妃様が自分の資産売却を知り、急な銀子の調達だと思って、高値で買い取ってくださったのではないかとさえ疑った。

売買契約書を取り寄せ、買主の名を確認すると「風早久時」とある。聞き覚えのない名前だった。

「北冥親王邸に風早久時という執事はおりませんか?」三姫子は執事に尋ねた。

「存じ上げません」

「では、この買主は何者なのでしょう」相場を大きく上回る値段で買い取るとは、何か裏があるのではないかと不安が募る。

だが、よく考えれば、すべて正式な契約書があり、登記も済み、仲介人も立ち会っている。完全な合法取引なのだ。何を心配することがあろう。

「もういい。残りは売らないことにしましょう。お義母様の耳に入ることは避けたいので」三姫子は言っ
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  • 桜華、戦場に舞う   第1658話

    琴音はその言葉を受ける勇気はなく、ぐっと息を呑んで守の方を向いた。「守さん、私はあなたと同じ組がいいわ」守は感情の読めない瞳でさくらを一瞥すると、言った。「俺たちは指揮に従おう。手柄を立てるかどうかは重要じゃない。任務を完遂し、無事に生きて帰ることこそが肝要だ」もちろん、彼もさくらが一人で穀物倉に乗り込むなどとは信じていなかった。周囲の材木が燃え上がれば、穀物倉は最も危険な場所と化す。その上、彼女自身が穀物倉の中で火を放つというのだ。燃え盛る炎の中、どうやって逃げ出すというのか。だから、おそらく自分たちが周囲に火を放つ頃には、穀物倉に潜んでいた者たちがすでに火を放っているのだろう。さくらの役目は、ただ形だけのことなのだと、彼は推測していた。当初、守の心は不平で満たされていた。そして、このような官僚社会の現実に悲哀を感じた。名門貴族はその地位を代々受け継ぎ、祖先や父祖の後ろ盾さえあれば、たやすく出世の階段を駆け上がり、功績を立て、一族の栄華を永続させることができる。だが、ふと考えを巡らせた。己の父は凡庸な男だった。もし祖父の戦功がなければ、官職を得ることすらできず、ましてやこの将軍邸を守り抜くことなど到底不可能だったろう。そして自分が今、奮闘している意味も、まさにそこにあるのではないか。己の子や孫が、自分の遺した恩恵を受け、北條の家名をさらに輝かせてくれることを願って。それに、さくらの武芸が優れているのは紛れもない事実だ。彼女には、確かな実力がある。父祖の威光という恩恵を受け、なおかつ本人に実力がある。そこに誰かの後押しが加われば、成功は必然だろう。たとえ、それが女であっても。そこまで考えが至ると、守の心のもやは晴れた。今の自分の身分と能力では、このおこぼれに与れるだけでも御の字だ。油樽を背負い、一行は夜の闇へと出発した。鹿背田城では申の刻から夜明けまで夜間外出が禁じられている。今はまさにその時間帯であり、慎重に行動せざるを得なかった。彼らは軽身功を使わなかった。鹿背田城には物見台があり、そこには達人級の監視役がいる。下手に軽身功を使えば、かえって動きを察知されやすい。ただ疾く歩を進めるしかなかった。壁があれば、壁に身を寄せて進む。壁がなければ、素早く駆け抜ける。空には星々が瞬き、上弦の月が時折顔を覗かせ、ま

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