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第158話

Author: 栄子
悠人は、それを見て走る足を緩めた。

以前だったら、母はすぐに立ち上がって抱きしめてくれたのに。

悠人は不満だった。やっぱり新しい赤ちゃんができたら、自分を可愛がってくれなくなるんだ。

彼の内心は腹が立つし、悲しかった。やっぱり、新しい赤ちゃんに母を取られた。だから、嫌いなんだ。

でも、祖母が良い方法を考えてくれた。

そう考えると、悠人はすぐに悲しくなくなった。

綾の目の前にやって来ると、顔を上げて甘い笑顔を見せた。「母さん、嬉しいよ!やっとまたお父さんと母さんと一緒に旅行に行けるんだね!」

綾は軽く返事した。

誠也は悠人の隣に立ち、綾の無表情な顔に視線を落とした。

「結構待ったか?」

「いいえ」綾は立ち上がり、スーツケースを引いた。「搭乗しよう」

そう言うと、彼ら親子を見ることなく、セキュリティーチェックへと向かった。

綾の冷たい後ろ姿を見て、悠人は少し卑屈そうに顔を上げて誠也を見た。「お父さん、母さんはまだ怒ってるみたいだけど......」

「大丈夫だ」誠也は悠人の頭を撫でた。「お父さんが母さんにサプライズを用意したから、機嫌も直るだろう」

「本当?」悠人
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