LOGIN一応婚姻関係にあった矢嶋敦志は浮気をしているため、主人公の九重静香は息子の塁と共に家を出ることにした。 矢嶋氏は、自分が一銭も出していない家を手に入れ有頂天。会社でもあることないこと。ないことないこと…。静香を貶めるような発言ばかり。 しかし、矢嶋氏は知らないのです。矢嶋氏と私が勤めている会社の代表取締役社長が、この九重静香だという事を!
View More「この家は俺、矢嶋敦志とこの臼井円との愛の巣になるんだ。お前とそこの子供…は本当に俺の子なのか?を連れて出て行けよ。この阿婆擦れ!」
ふぅ、こうなる事を大体予測していたような。予測してたならあんな男選ぶなよって感じだけど、まぁそれは流れで。
それにしても……夫婦別性にしておいてよかったわ。いろいろ手続きが面倒だって聞くし。
私、九重静香は息子の塁と家を追い出された。
元・旦那的には勝ち組なんだろうな。元の妻よりも若い妻を手に入れ、二人の愛の巣をゲット!だろうな。
でもね、私と塁は違うのよ。あなたに捨てられたんじゃなくて、捨てたのよ?そこのところをわかってちょうだいね?
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やはり思った通り、会社でも吹聴している。貞操観念がないんでしょうか?
「俺の子かもわからないんだぜ?信じらんないよな?だから俺はそんなあいつと子供を家から追い出したのさ」
間違いなくあなたの子です。残念ながら。私は浮気などしませんからね。浮気相手との愛の巣となったあの家ですが、私のお金で買ったものです。あの男は一円たりとも出していません。それを自分の手柄のように言うのですから、なかなか面の皮が厚いと言うんでしょう。
「このまま出世街道間違いなしさ!アハハっ」
愚かな人間が出世できるなんて思いません。
私は吹聴するなどしません。ただ噂が流れるだけです。
『矢嶋さんのいう家には既に矢嶋さんのパートナーが住んでいるらしいわよ?』
『え~?それって矢嶋さんが前から浮気してたってことじゃない?』
『さも、静香さんが尻軽~みたいに言ってるけど、浮気性なのは矢嶋さんの方じゃないの?』
女子社員の噂と言うのは怖いですね。私はその時トイレの個室にいました。あまりの気まずさに出るに出れなくていました。
仕事に差し支えがなくて良かった。
私、九重静香はこのKSカンパニーの代表取締役社長だけども、普段は一般社員として働いている。顔を出すのは重役会議とかかなぁ?なので、個室を持ってるような重役に合わない限りは正体がバレない。一般社員の九重静香。
矢嶋敦志が出世街道間違いなし?何の冗談?私の一存で首にだって出来るのよ?何を勘違いしているの?
塁は私が二重に社員をしてることを理解してるみたい。まだ幼稚園児なのに賢いわね~。家でリモートで重役会議に出てたりしてる時に難しい単語を聞いたりしてるからかな?そのわりに一般OLって感じだからわかったのかな?
今日は麦がうちに遊びに来てくれる。塁が私以外の女性に会うのは初めて……じゃないか。幼稚園の先生とかヘルパーさんとか会ってるね。「どんな人なの?お母さんの秘書さん」「うんとねえ、年齢は塁よりも20歳年上よ。これは秘密よ!女性に年齢の事聞くのはNGなんだから。人見知りしちゃう子なの。だから、あんまりグイグイ引っ付かないでね」「わかったよ」 サムアップして了解してくれた。本当に賢い子だ。 玄関の呼び鈴が鳴った。「はいは~い。いらっしゃ~い。待ってたのよ、会いたかった」「昨日も会ったじゃないですか、社長…」「もう、麦ってば冷たいなぁ。あ、この超可愛い男の子が私の息子よ。ほら、挨拶して」「母がいつもお世話になっています。九重塁4才です。今後ともよろしくお願いします」「……社長、驚くほどしっかりして賢いお子さんですね」「でしょー?うちの塁は可愛くて賢いのよ~‼」 私は塁の頭をグリグリ撫でた。塁は顔色を変えなかったらしい。「そのうち可愛いからカッコいいに変わるんでしょうね」「はぁ。そうなのよね」「母さん、ため息をつかないで下さい。成長するのだから当然でしょう?」「お願いだから、あの男に似ないでね?」「それは僕の力でどうにかできるものではありません」 そんなことできるんだったら、世の中希望の顔だらけだとは思うけど、最愛の息子があの男に似たらスゴク嫌。「あ、土産に美味しいって評判のお店のシュークリーム買ってきたのよ。みんなで食べましょう?」「シュークリームを発明した人ってミラクルだよなぁ。奇跡的にシューがしぼまなくて良かったよな。構想あったのかな?」 塁はこんな事ばかり考えて生活している。素直に「シュークリーム美味しい!」とかはない。子供らしくないと言えばその通りなんだけど、塁の特徴というのかな?私はこれでいいと思う。「塁君はカスタードクリーム派?生クリーム派?」「うーん、ダブルで」「あー、ダブルクリーム美味しいよね」「私は生クリーム派だなぁ」 まさにカスタードクリームを食べながらそう言う私は矛盾していることに気付いている。どっちも好きなんだよ?あえて選ぶんだったら…という話。「僕もいろいろお菓子を作ってみようかな?試作を食べる事が可能だし」 塁はパティシエになるの?構わないけど。代々続く会社でもないし。一代限りでもいいじゃ
パーティーの日、私は一人で行くことになった。麦が怖がって一人で行かされた。大丈夫だけどさ。パーティー会場では英語が飛び交っていた。古株(?)のオヤジは「小娘に英語なんかできないだろ?」みたいな目で見られた。「初めまして。KSカンパニーの代表取締役社長で九重静香と申します。どちらの出身でいらっしゃいますか?」「ドイツです。恥ずかしながら、英語に変なところがあったのでしょうか?」「いえいえ、貴方の英語はよくできていましたよ」 さて、ここからドイツ語。「私は国内の財界では運だけで成り上がった小娘というような評価なんですよね」「貴女のような優秀な方が?さっきは英語が流暢だったのに、今は現地人のようなドイツ語ではありませんか。国内ではなく海外の企業とだけ取引をしてはいかがですか?」「私の秘書にも同じようなことを言われました。私には4才の息子がいまして、日本国外を飛び回るような仕事はできないのですよ」「非常に残念です。我が社にでもヘッドハンティングしたいくらいだ」「乗っ取りですか?」「やだなぁ、共同経営ですよ」 談笑していると他の方も寄ってきた。「お前がパーティー会場で英語以外を話しているのを初めて見た」「ドイツ語を他に話せる人がいなかったんだよ」「それもそうだな」「あなた方のご出身はどこですか?」「俺はスペイン」「私はフランス」「私は韓国」「俺はネパール」 ふっ、全部マスターしてるわよ。「おい、あちらのお嬢さんが面白い。語学力が並外れてる。自分の国の言葉は出来るのかって行列だ」 パーティー会場には当然Y社の社長もいたようで逃がした魚がデカすぎたことを後悔しているみたいだった…。 私はというと、言葉が出来ると褒美(?)で名刺をいただき、私も名刺を返していた。 よっぽどマイナーな少数部族の言葉以外はマスターしてるつもりなのよねー。語学力だけで名刺もザクザク(?)。英語だけだとこうはいかないわよね。会話が盛り上がって、やっと名刺の話になるわよね。いやぁ、ラクチン。 海外の名刺には当然のようにHPとかメアドが載っていた。メール、送った方がいいわよね。その国の言葉で。キーボードアルファベットだけど、ロシア語のあの文字出てくるのかしら?フランス語のとか、アルファベットだけで大丈夫なんだろうか?やむを得ず英語ってのは気分が盛り下がるわよ
料亭では豪華な食事が出た。「いやいや、KSカンパニーの社長のお口に合うかどうか……」 私は普段ファストフードで生きてるみたいな生活だから大丈夫だけど、麦は?……固まってる?「はははっ、噂には聞いていたが本当に人見知りなんだなぁ。食事の時間は私は席をはずすことにしようか。せっかくの料理も味がわからずに終わってしまいそうだよ。私は別の部屋に用意してもらうよ」 Y社の社長はなかなか気の利く社長のようだ。「ふぅ、やっと普通に呼吸ができる感じです」 麦?過呼吸?無呼吸?仕事中に倒れるとかやめてよ~!「あ、美味しい。社長についてきてよかった~」「そうでしょう?Y社の社長はなかなか気が利く方のようね」「あの方は社長ではないですよ?」 呼吸がままならなかったのに、ちゃんと見ているのね。「あの方は専務です。大方、社長を「運よく成り上がった小娘」とか裏で言ってるんでしょうね」 へぇ、そんな風に財界じゃ言われてるの?運も実力のうちよ? 食事も終わり、Y社の専務も帰ってきた。麦は固まった。お願いだから呼吸だけはキチンとしてね。 名刺交換をしたら本当に専務だった。「大事な会食だと思ったのですが、社長は不在だったのですか?」「急遽、海外からの客を接待しなくてはならなくなり、私に白羽の矢が立ったわけですが……」「当社といたしましては、Y社とは社長同士で話し合い、交渉し、話をすすめようというお話でしたので、今日はこの辺でお開きとさせていただきます」 私と麦が立ち上がろうとすると「どうしても社長でないとダメなのですか?」「そういう話ではなく、それほど大事な交渉であったという話です。では失礼いたします。麦、車を料亭の入り口につけてくれるかしら?」 麦が覚醒した。「はい、社長」「はぁ、この世界はハッタリなんぼよ?だいたい大事な交渉だっていうのに代理を寄越す?ありえないでしょ?」「そうですね。それならば、交渉延期などの断りの電話で済む話ですよね」「急遽、海外からの客人って何よ?海外の愛人?今日、海外からいらっしゃるVIPはいらっしゃらないというように空港のPCを確認済みよ?」「国内のVIPなら調べられるかと思ったんでしょうか?」「そうでしょうね。少ない頭で考えたんだろうけど、嘘がバレバレなのよ」「社長の実力をご存じないからそんな対応なんでしょうね
書類選考であの女を落とすことに成功した。 履歴書で必要だったのは、英会話能力。あとPC能力。 この二つの能力を見て、二次選考に移った。‘臼井円’は普通に能力不足で書類選考でふるい落とされた。 秘書として採用されたのは、伊藤麦(24)。コミュニケーション能力がちょっと足りないかな?他は飛びぬけて秀でてるんだけど。「社長、こちらの書類には不備があったので僭越ながら社長の手元に行く前に私の方でリテイクという事で処理をしておきました」「うん、ありがとう」 こういうのはすごく頼りになるんだけどね。「社長、15時からはY社との会食となっています。私は同席いたしません」 へ?「秘書なんだから同席よ~」「あの、自分で言うのもおかしなことですが、私はコミュ障というか……」 知ってる~。もう多分業界の人みんな知ってるよ。「美味しい食事もできるし、一緒に行こうよ~」「仕方ないですね~」「あ、そうそう。今度私の息子を紹介するわね。元・夫に似ずに賢いのよ。今はまだ4才」「通常だと結構手のかかる時期かと思いますが、大丈夫ですか?」「それが、あの子もメンタルが強いのかしら?大丈夫なのよ。いつか壊れないように見てないと不安だわ~」「息子にベッタリな母親はお嫁さん候補に嫌われちゃいますよ?」「そうよね!しっかしいないと。あの子は幸せになってほしいし」************~臼井円視点 なんなの?敦志。「自分は出世街道で突っ走ってる」とか言ってたのに、会社社長に喧嘩を売るような真似をしたんじゃないのよ。そんな男は願い下げよ!勝手に一人で借金にまみれてるといいわ。 私だって秘書検定持ってるから、社長秘書に名乗りを挙げたけど書類選考でふるい落とされたし、最低。あんな男に引っかからなきゃよかった。 会社を出てところで矢嶋氏がいた。「静香…」「矢嶋氏に静香と呼ばれる筋合いはありません。と何回いえばいいのでしょう?慰謝料はまけませんし、復縁もしません」「あの…社長の元・夫って私のイトコだったのですか?」 はぁ?イトコ?「秘書の貴女も矢嶋氏にお金をせびられたり、たかられたりするかもしれないから気を付けてね」「肝に銘じておきます」 これは前科アリだな…。
「はぁ~スッキリしたぁ」「おかえりなさ~い。母さん」 うーん、今日も可愛い!今朝も会ったけど。あの男の血が混ざってなければもっと可愛いのかな?なんて。「今日もいい子にしてた?」「もう、僕はいつもいい子だよぉ!いつまでも子ども扱いして!」 頬をプク―っと膨らませるけど、まだ子供だよ?「今日はねぇ、法廷で父さんをやっつけて来たんだ」「ホント?僕も見たかったなぁ。幼稚園に行かなきゃなんなかったしなぁ」 裁判を見たがる子供ってなかなかいないと思うけどなぁ。「多分、父さんはもう滅茶苦茶だと思うわよ?あの家、更地にして作り直しちゃう?なんか父さんが女を連れ込んだ家なんか嫌でしょ?」「
そして裁判の日がやって来た。「静香、俺が悪かったよ。裁判は取り下げてくれないか?」「矢嶋さんに静香と呼ばれる筋合いはありません。裁判できるものならと言ったのは貴方です。発言には責任を持ってください」 私が本来の姿(社長の格好で専務に会った)日から、周りの目が一変した。手のひらを返すように、「矢嶋と話してる時に矢嶋の話に合わせていたにすぎないんだ」と言ってきたやつもいた。いやそんな事言っても、矢嶋と楽しく私を貶めたいた連中はボーナス全額カットって決めてるから。 裁判が始まる。「原告の要求は原告の名誉の回復と被告に慰謝料の請求をすること。相違ないか?」「はい」「被告は自分の方
「静香さん、今日は一段と素敵~!」 なんか知らないけど、私は女子社員に人気があるらしい。「阿婆擦れは何を着ても阿婆擦れだよな。アハハ!」 私はそんな矢嶋氏を横目に受付嬢に専務に繋いでもらえる?と電話を繋いでもらった。不思議そうな顔をしているけど、とりあえずは繋いでもらった。「これから向かいますね。え?そちらから迎えに来る?大袈裟な。やだな、いいですよ~!」 額に汗を浮かべて専務がやって来た。「社長!どうしたのですか?いつもならひっそりと出社しているのに」「ちょっと事情があってね」 矢嶋氏は呆然とこちらを見ている。現実がわかっていないようだ。「あの男がちょーっとやらかし過ぎた
そんな塁だもの。 あの男が浮気している事なんかすぐに突き止めたわよ。ラブホのアメニティとか探し当てるあたり感心するわ。 私も気付いてたけど、物証がなかったのよね。塁のおかげで物証ゲット! これで堂々と向こうに慰謝料を請求できるというものです。お金に困っているわけでは全くないんですけど。むしろ、あの男よりも資産があるし。「えーと、矢嶋敦志さん?ちょっといいかしら?」「なんだよ阿婆擦れが。お前が何を言っても復縁はしないからな?」 この課からは爆笑が巻き起こる。どんだけこの男はある事ない事自分が悲劇のヒーローのように言いふらしたんだろう?違う私を貶めたんだ。「まず、私を貶めたことへ