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王妃の友人

Penulis: エチカ
last update Tanggal publikasi: 2026-07-16 22:22:14

 クラノスは困惑した顔をして、冷や汗を滝のように流している。

「クラノス、どちらにせよ王族殺しは極刑です。貴方は嵌められた。こちらに協力すれば、情状酌量が見込めるかもしれません」

「た、助けて貰えるのですか……?」

「許すのは僕ではありませんが……何故、こんな事を? 王族殺しに加担すれば、極刑に値する事は子供でも分かる事です」

 そう言ったオルタナの向かいに立つクラノスは、オルタナの視線ではなく肩越しに遠くへと視線を投げた。

 オルタナはその視線の先を追いかけて、大聖堂より少し手前の辺りから濛々と立ち上る煙に目を見張った。

「今日も誰かがあの煙になって天に昇っている……俺の息子もいつか……」

「息子さんがどうかしたんですか?」

「この仕事をやれば、薬が貰えるはずでした。息子は助かる……」

 クラノスはそう言って、これまでの経緯を話してくれた。

 あの教会の妙な病に掛かっている息子が、もう手に負えない状態になっており、心痛の余り妻も臥せってしまった、と。

 困り果てていた所に、大司教からこの話を持ち掛けられたらしい。

「不完全で弱い体を持った息子を助けてやりたければ、対価を払う必要があ
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  • 魔女ドーラの孫(仮)   アウルム地方 Ⅱ

     そう聞かれて、オルタナはただ全力で左右に首を振って答えた。「こっちを向いて。オル……オーリィ」「へっ?」「怖くない、と言っていただろう?」「ちょ、まっ……」「ぶはっ! ははははははっ……流され過ぎだぞ、オーリィ」 公爵は、我慢ならないと言った風に腰を折って笑う。 解かれた手首には、まだ公爵の熱が残っている。 何が起こっているのか未だに整理が付かないオルタナの脳内は、混乱し熱を持って呆然とするしかなかった。

  • 魔女ドーラの孫(仮)   モリガン区 Ⅱ

     馬なんて王都の貴族か、国軍くらいしか乗らないものだからだ。「逃げるか……」 オルタナは非常時に備えていつも用意してある荷袋を持って、カウンターの後ろに設えてある子供一人が通れるほどの隠し扉を開けて潜り込む。 その出口を知っているのは、祖母と自分だけだ。 なのに、出た瞬間覆い被さる様な人影に、オルタナは動きを止めた。「あ。出て来た」「は?」 四つん這いになって見上げたその先にあった影は、ローブを被った軍人の物だった

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