もうひとつの隠れた名曲は『THANATOS』。使徒戦の緊迫感を倍増させるこの曲は、弦楽器の不協和音と打楽器の連打が絶妙にミックスされ、視聴者に生理的な不安を植え付けます。鷺巣詩郎さんの作曲テクニックが光る、サウンドデザインの教科書的な作品です。最後に『FLY ME TO THE MOON』のインストゥルメンタルアレンジも外せません。エンディングでお馴染みのこの曲が、劇中では意外なシーンで使われ、独特の情感を生み出しています。
庵野秀明の『エヴァンゲリオン』のサウンドトラックは、物語の感情的な深みを引き立たせる傑作ぞろいですね。特に「次回予告」で使われる『魂のルフラン』は、そのミステリアスなメロディと高橋洋子の透き通った歌声が、視聴者を不思議な感覚に誘います。
1995年版のTVシリーズと比較して、'199'のサウンドトラックはより洗練されたアレンジが特徴。『残酷な天使のテーゼ』のインストゥルメンタル版は、日常シーンと戦闘シーンのギャップを鮮やかに描き出しています。鷺巣詩郎の作曲技術が光る『Borderline Case』では、不安定な弦楽器の音色が碇ゲンドウの複雑な心理を巧妙に表現。
意外と見逃せないのが劇中挿入歌『Fly Me to the Moon』の各バージョンです。特にクラシックアレンジのものは、シンジの孤独な心境と見事にシンクロします。
曲を聴くとき、いつもまず人物像から音を想像する癖があって、クロエ=反骨心と寂しさが同居するキャラクター像が浮かぶ。だからおすすめの一つ目は、'Life is Strange'のオフィシャル・サウンドトラックに収録されているインディー寄りの楽曲たち。特にSyd Mattersの「To All of You」はクロエの切なさと希望の揺らぎをよく表現していて、何度聴いても胸が締め付けられる。
次にスコア面では、ゲーム内でクロエの出番に多用されるアコースティック主体の短いフレーズ群を追ってみてほしい。ジャンルで言えばフォーク寄りのギターや控えめなストリングスがクロエの繊細さを際立たせるので、シーンごとに流れる短いスコア曲を断片的に聴き比べるだけでも新しい発見がある。僕にとっては、この組み合わせがクロエ像を最も生き生きと感じさせてくれる。最後に、ゲーム外でのカバーやアレンジも侮れないので、ピアノやギターソロのインストアレンジもチェックしてみてほしい。