直訳的に『smooth talk and pleasant appearance』という表現もありますが、これだと表面的な意味しか伝わりません。英語圏では『sweet talk』や『flattery』が近いかもしれませんが、どちらも『巧言』の部分にフォーカスしていて、『令色』つまり表情や態度まで含めた偽善的なニュアンスが弱い。
個人的にピンと来るのは『unctuous』という単語です。油っこいという原義から転じて、過剰に媚びた態度全般を指します。『His unctuous manner made me suspicious』なんて使い方で、まさに巧言令色的な人を表現できます。
英語には『Easier said than done』という完璧に対応する表現があります。このフレーズを初めて耳にしたのは、高校時代に観た海外ドラマ『フレンズ』の中で、チャンドラーがピエロになる夢について冗談交じりに語る場面でした。
実際に使ってみると、そのニュアンスの的確さに驚きます。例えば友人に『毎日ジムに行くんだ』と宣言した翌日に寝坊した時、苦笑いしながらこの言葉を口にしました。英語圏の人は日常会話でよく使うので、ネイティブっぽく聞こえる便利な表現です。
興味深いのは、日本語と英語で語順が逆転している点。『言う』と『行う』の位置が入れ替わっているのに、同じ意味を伝えられる言語の面白さを感じます。
英語で「気が利く」を表現するなら、'considerate'がぴったりくると思う。相手の気持ちや状況を察して行動できる人を指すときに使うんだ。
例えば、同僚が忙しそうにしているときにコーヒーを淹れてあげたり、友達の好みを覚えていてサプライズでプレゼントを用意したり。そんな細やかな気配りができる人を表すのに、'She's very considerate'とか'That was thoughtful of you'って言うよね。
日本語の「気が利く」には、単に優しいだけでなく、機転が利くニュアンスもあるから、'quick-witted'や'perceptive'も場面によっては使える。状況を読んでさっと行動に移せる人を形容するときには、'He always knows what to do'みたいな表現も自然だ。