『Gone Girl』のアン・ダウドによる朗読は圧倒的な没入感があります。主人公のエイミーが完璧な悪女として描かれる過程が、音声ならではのニュアンスで表現されています。特に、日記の朗読と現実のギャップが生む不気味さは、文章では得られない体験です。
最近聴いた中では『My Sister, the Serial Killer』の朗読版も秀逸です。ナイジェリアを舞台にしたこの物語は、妹の殺人を隠蔽する姉の葛藤を、ユーモアと緊張感の絶妙なバランスで描きます。アフリカ英語のリズムが悪女の魅力をさらに引き立てています。
暗黒王子というテーマが深く描かれた作品なら、『The Dark Prince: A Rise to Power』が圧倒的に面白い。主人公の苦悩と傲慢さが声優の演技で鮮やかに表現されていて、特に闇の力に引きずり込まれる心理描写が秀逸。
このオーディオブックのすごいところは、BGMの使い方にもある。重要なシーンで不気味な旋律が流れると、本当に背筋が凍るような体験ができる。車の運転中に聴いていたら、あまりの没入感に目的地を過ぎそうになったほどだ。悪に傾倒していく過程の描写は、ある種の美学すら感じさせてくれる。