ケイティとフランクの関係性の変化こそが『ボディーガード』の核心だと思う。最終シーンで彼女がステージに立つ時、フランクは観客席に溶け込んでいる。あの距離感が全てを物語っている。
プロフェッショナルとしての境界線を越えてしまった二人が、再び適切な距離を取り戻した瞬間。フランクが『I will always love you』を口ずさんで去っていくラストは、愛するがゆえの離別という究極のボディーガード術なのだ。
ホイットニー・ヒューストンの歌声が余韻を残す中、危険から守るだけでなく、相手の人生そのものを尊重する本当の保護とは何かを考えさせられる。