'Love is blind'という表現は、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』で有名になったフレーズですね。恋に落ちると理性的な判断が鈍り、相手の欠点が見えなくなるという皮肉を含んでいます。
この言葉を初めて聞いた時は少し悲しい響きに感じましたが、実際に恋愛経験を重ねるうちに、ある種の真理をついていると実感しました。特に『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のようなドラマを見ていると、登場人物たちが明らかな危険信号を無視する様子に「まさにこれだ!」と頷いてしまいます。ただし、盲目な状態が長く続くと、後で痛い目を見ることも多いようです。
『盲目』という言葉がタイトルに入っている作品で真っ先に思い浮かぶのは、ノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの『白い闇』(原題:Ensaio sobre a Cegueira)だ。この作品は、突如として人々が「白い闇」に覆われる謎の流行病を描いた寓話的な小説で、文明社会の脆さを鋭く抉り出す。
特に印象的なのは、視覚を失った人々が混乱の中で本能的な生存競争に陥る描写だ。目が見えなくても、人間の本質は変わらない——むしろ逆境でこそ露わになる弱さや強さを、詩的な文体で掘り下げている。ラストシーンの余韻が何日も頭から離れなかった。