最近聴いた中で印象的だったのは、'The Things We See in the Dark'という短編オーディオブックです。主人公が失明した後、記憶の中の光景を辿る物語で、音響効果が非常に凝っています。雨の音や足音がリアルで、聴いていると自分も暗闇の中で視覚以外の感覚が研ぎ澄まされるような気分になりました。
特に好きなシーンは、幼少期の主人公が祖母の庭で摘んだ苺の描写です。ナレーターが『赤い色を思い出せますか?』と問いかけるところから、味覚や触覚を通じて『色』を再定義していく過程が詩的でした。制作チームのインタビューによると、視覚障害者の体験談を元にしているそうで、表現の深みが違います。