DISTANCE

DISTANCE

last updateآخر تحديث : 2026-01-15
بواسطة:  琉斗六مكتمل
لغة: Japanese
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ジゴロのイオリは、出会い系ゲイバー「DISTANCE」で、次の〝パトロン〟を物色する日々。 金の切れ目が縁の切れ目──かつてのパトロン・ケイタとの喧嘩で入院し、借金を背負ったイオリは、街で悪名高い「トライアルローン」から金を借り、返済に追われていた。 そんなある日、「DISTANCE」に現れたのは、上質なブランドに身を包んだ男・雪村真澄。 カモとして口説いたはずが、いつしか本気で恋に落ちていくイオリ。 ジゴロが恋をした先に待つのは、甘い夢か、それとも──? ※ この物語は、平成頃の設定です。

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الفصل الأول

プロローグ

 俺はいつものように、2丁目の〝DISTANCE〟で網を張っていた。

 ここは靖国通り沿いの狭い一角にある、典型的な小さなバーだ。

 雑居ビルの中に、地味なプレートがひっそりと掲げられている。

 看板の小ささが、かえって意味深な雰囲気を漂わせていた。

 敢えて目立たぬ店構えなのは、一部の趣味人が集う事を目的にしているからだ。

 揶揄やネタでなく、本気でソッチ系の情報誌に載るような店って言えば、わかるだろうか

 客の大半は常連で、フリーなりカップルなりで店を訪れては、酒を飲みつつ平素被っている表の顔を脱ぎ、顔見知りと雑談に興じたり、恋人と睦言を囁き合っている。

 店のマスターは、自称〝寡黙なバーテンダー〟。

 だが、口を開けば結構お喋りな、背ばかり高い気さくな男だったりする。

 シックな雰囲気を意識しているが、意識しすぎてミーハーな所が逆に気楽で、店全体の居心地も悪くない。

 特に、俺のような商売人が客を物色するには、最適のロケーションだ。

 俺の商売──。

 サビシイ夜にはロマンスと慰めを提供し、初心者には人生の愉しみ方をレクチャーする。

 そのお礼に、心ばかりの代金を頂戴しているお仕事。

 いわば一種のサービス業とでも言えばいいか。

 昔はバーテンやらホストなんかを転々としてたが、毎日決まった時間に出勤するのが億劫で、2年ほど前からこの自営業をやっている。

 マスターからは「ホストの方がマシ」と諭されているし、俺と顔見知りの常連達からは愛情を込めて〝社会のダニ〟と呼ばれているが、今のところそれらの苦言を拝聴する気は毛頭ナイ。

 そして今夜もこの店で、カモ……じゃなくて、お客様を物色しているのだ。

 実を言うと俺は現在、諸事情により経済的にかなり行き詰まっている。

 ここらで次なる大口を見つけないと、顔役の借金取りにナマスに刻まれかねない。

 店内には、俺に向けて秋波を送ってくる輩もチラホラいるが──。

 でもその程度じゃ役不足だよ……、なんて思いながら俺はカウンター席で、チビチビとグラスの水割りを舐めていた。

 そんなところへ彼が現れたのだ。

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プロローグ
 俺はいつものように、2丁目の〝DISTANCE〟で網を張っていた。 ここは靖国通り沿いの狭い一角にある、典型的な小さなバーだ。 雑居ビルの中に、地味なプレートがひっそりと掲げられている。 看板の小ささが、かえって意味深な雰囲気を漂わせていた。 敢えて目立たぬ店構えなのは、一部の趣味人が集う事を目的にしているからだ。 揶揄やネタでなく、本気でソッチ系の情報誌に載るような店って言えば、わかるだろうか 客の大半は常連で、フリーなりカップルなりで店を訪れては、酒を飲みつつ平素被っている表の顔を脱ぎ、顔見知りと雑談に興じたり、恋人と睦言を囁き合っている。 店のマスターは、自称〝寡黙なバーテンダー〟。 だが、口を開けば結構お喋りな、背ばかり高い気さくな男だったりする。 シックな雰囲気を意識しているが、意識しすぎてミーハーな所が逆に気楽で、店全体の居心地も悪くない。 特に、俺のような商売人が客を物色するには、最適のロケーションだ。 俺の商売──。 サビシイ夜にはロマンスと慰めを提供し、初心者には人生の愉しみ方をレクチャーする。 そのお礼に、心ばかりの代金を頂戴しているお仕事。 いわば一種のサービス業とでも言えばいいか。 昔はバーテンやらホストなんかを転々としてたが、毎日決まった時間に出勤するのが億劫で、2年ほど前からこの自営業をやっている。 マスターからは「ホストの方がマシ」と諭されているし、俺と顔見知りの常連達からは愛情を込めて〝社会のダニ〟と呼ばれているが、今のところそれらの苦言を拝聴する気は毛頭ナイ。 そして今夜もこの店で、カモ……じゃなくて、お客様を物色しているのだ。 実を言うと俺は現在、諸事情により経済的にかなり行き詰まっている。 ここらで次なる大口を見つけないと、顔役の借金取りにナマスに刻まれかねない。 店内には、俺に向けて秋波を送ってくる輩もチラホラいるが──。 でもその程度じゃ役不足だよ……、なんて思いながら俺はカウンター席で、チビチビとグラスの水割りを舐めていた。 そんなところへ彼が現れたのだ。
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1.出会い
 店の扉の開閉音に向けた視線が、そのままそこで止まってしまった。 色白の肌に、目を引く美貌。  そして、場違いなほどビジネス然としたファッション。 でも、身につけているスーツもタイも、バッグも靴も。  上から下まで、いかにも〝ビジネスマンです!〟って出で立ちだ。  しかしそれらの品々が、さりげなく高価なブランド品だった。  それを全く自然に着こなしている様子も、扉から入ってきた時の猫を彷彿させるしなやかな身のこなしも、場にいる面々の目線を釘付けにするカリスマ性があった。 このベッピンが店内を見回した目線には、このテの店に初めて足を運んだ戸惑いがありありしている。  ドコの雑誌を頼りに来たのか知らないが、こんなウブい美人なんて、俺にとっちゃカモがネギと金無垢の鍋まで抱えてやってきたようなものだ。「よかったら、ここへどうぞ」 どこか所在なげな彼に、すかさず笑顔を向けて、自分の隣の席へ招き寄せる。  実に大人っぽい、落ち着いた雰囲気の美人だ。 俺の勧めるままカウンターのスツールに腰を下ろしながらも、なんとなく定まらない視線が、この場に対する彼の不慣れさを確信させた。  周囲の常連達は、善人だが小市民で排他的だから、新入りにはなかなか馴染まない。  興味の視線を向けられても決して目を合わせてくれない連中に囲まれては、新参の客がジゴロの下心に気付く余地もない。  この店の常連どもは俺の事を「ウブい子羊を毒牙にかけるアコギな野郎」なんて言ってるが、そんなコトを言ってる自分達こそが、実は俺の仕事の一番のサポーターなのだから、皮肉なモンだ。  隣に座ったベッピンさんも、よそよそしい周囲の空気に押されて、次第に俺の笑顔のみを頼る様子になっていた。「土曜の夜に一人っきりだなんて、どうしたの? カレシとケンカでもした?」 「別に。そんな相手は、最初からいないから……」 視線で促すと、マスターは肩をすくめつつも、美人の前に特製のカクテルを寄越してくれた。「まだ注文してないが……?」 「コレは俺の奢り。ねぇ名前教えてよ。俺はここの常連でイオリって言うんだ」 「あ……、えと……、俺は真澄だ」 「真澄サン、ここらは初めてでしょ? 俺は真澄サンみたいな美人なら、一度見れば絶対忘れないからね」 言いながら、さりげなく体を寄せて、俺は真澄サンの腰に手を
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§
 先日まで付き合っていたパトロン。 見栄えはかなり俺の好みだった。 色白で細面のルックスも、ちょっと強気な眼差しも、結構イイ線いってた。 持ち物も金のかかったブランド品ばかり。 こりゃいいカモになる……とふんだのに。 実は経済的には、かなり無理して保っているファッションだった。 もちろんそんなだから、俺の実入りも少ない。 もっとも、そんなコトは大して珍しい事じゃない。 そう言う場合は、数人のパトロンを掴むのがこの商売のコツなのだが──。 件のパトロンはとんでもないヤキモチ焼きだった。 俺が商売に身を入れると、邪魔をするのに血道を上げる。 甘えん坊のM気質だから、それこそ半日に一度の電話と一時間に一回のメールを欠かかすと、被害妄想で突っかかってくる。 もちろんあっちも、こちらの奉仕に見合うほどの実入りはない。 上記のM気質ゆえに、そうした行為をご希望なのだが、加減を少しでも間違えると拗ねて機嫌を悪くする。 だから、手持ちの軍資金が無くなった……と告げられた時は、ある意味さっぱりしたぐらいだ。 しかし向こうはそれで終わりにする気など無く、俺にビジネス抜きで付き合って欲しいと申し出てきた。 だが、考えてみてほしい。 こちらにしてみれば、ビジネス抜きで先方を好ましく感じるのは〝顔だけ〟なのだ。 極貧女王様をちやほやしてやる義理は、これっぽっちもない。 なので俺は、その申し出を丁重にお断りした。 途端にストーカー化した先方は、散々俺の商売の邪魔をしてくれた。 しかも最後の最後は「このクソヤロウ!」と言う、捨て台詞を叫びながら右ストレートを放つ……という、暴挙にまで出てくれたのだ。 当たり前だが、どんなにほっそりとしていたって、相手は成人男性だ。 渾身の一撃はそれなりの破壊力を持って、俺の体を吹っ飛ばした。 さらに、なぜそうなったのか、未だに疑問しかないのだが──。 俺は打ちどころが悪くて、左腕と肋骨を骨折し、入院せざるをえなくなった。 当たり前だが、こんな商売をやっている俺に、貯金なんてあるわけがない。 もちろん、保険だって掛けてない。 入院費で有り金をほとんど使い果たし、ついでに借金までできてしまった。
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§
 そんなこんなで、俺はこのベッピンさんに対してもちょっと警戒していた。 腰骨から太腿へ、軽くなぞるように手を動かしただけで、困惑したように身を強張らせている。 その初々しい様子がまた、なんともそそってくれて、楽しい。「もしかして、初めて?」「べ……別に……そんなこと……」 慌てて強がる様子が、ますますもって可愛らしい。 相手の反応を観察しながら、身につけている品物もチェック。 以前のパトロンは、目につかない部分の品物が実は偽ブランドだったりしたので、その辺も細かく見極める。「隠さなくても、いいよ。恥ずかしいことじゃない」「本当に、隠してなんか……っ」 強がる真澄サンに微笑みかけて、俺は唇が耳朶に触れそうなほど近づくと、低く囁いた。「そんなに、緊張してたらわかっちゃうよ?」 ぎゅうっと全身に力が込められて、伏せた瞼が閉じられているのが見えた。 そんなぎこちない様子がますます好ましい。 気付けば俺は、すっかり警戒心を解いて目の前のベッピンさんにワクワクしていた。「出ない? ここは人目が多すぎて、くつろげないからさ」 腰に回していた腕を解いて、俺は彼の顎に手を掛けるとそっとこちらに向かせる。 戸惑っている瞳がゆらゆらと揺れて、それからほとんど判らないほどちいさく首が上下に揺れた。
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2.初めての夜
 店を出て、俺は馴染みのホテルに部屋を取った。 そもそもあの店に来る客は、ソレが目当てだと言ってイイ。 とはいえ、どう見ても超! 初心者の真澄サンみたいなタイプは、あからさまにそんな場所に入るように言われたら、躊躇するに決まっている。 俺が馴染みで使っているトコロは、そういう部分にも配慮している……と言うか、DISTANCE同様に入り口は解りにくい場所にこそっと付いている。 案の定、真澄サンは部屋に入ってから、ようやくそこがホテルの一室である事に気がついたらしい。 部屋に入ったところで、戸惑った様子で立ちつくしている。 俺は真澄サンの背後に立つと、後ろから腕を回して上着のボタンに手を掛けた。「そんなトコに立ってないで、上着脱ぎなよ」「あ……の……」「いーじゃん、これから二人で楽しむんだし。……それとも、そんなつもりは全然無かった……って?」 体を傾けてワザと下から顔を覗き込むと、微かに頬を赤らめつつ、真澄サンは黙ってネクタイを解く。 それを〝了解〟と受け取って、俺はそのまま顔を寄せた。 キスを促す仕種だと気付いた真澄サンは、ギュウッと目を閉じてうっすらと唇を開く。 触れた唇は、少し冷たくて、そして微かに震えている。 抱き寄せて、啄むようなキスを続けながら、俺は真澄サンの着衣を脱がせた。「シャワー、浴びよう?」 少し緊張が解けた所で中断し、そのままエスコートするようにバスルームへと導く。 シャワーのコックを捻って熱い湯を注ぎ、浴室内を湯気で満たす。 真澄サンが俺のキスに翻弄されてきたところで、片手にボディソープを取り、滑った指先を下腹部に滑らせた。 滑った指先を絡みつかせると、真澄サンは酷く驚いたように大きく目を見開いて、俺の顔を見つめている。 構わずキスを続けながら、俺は指先に力を込めてやんわりと煽り立てた。 優しく舌を絡め取りながら、ジイッと瞳を見つめると、今度は戸惑った様子で目を伏せる。「もうちょっと、足を開いて……。支えててあげるから、少し力を抜いて……」 キスを中断して、真澄サンの背中をゆっくりタイルの壁に預けさせ、反応を返すその場所をまずはたっぷり追い上げる。 どうやら真澄サンは、本当に真っ新の〝他人の手を知らない体〟をしているらしい。 異性との経験はどうか判らないが、少なくともこんなふうに〝愛された〟こ
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§
 吐精の余韻に包まれている真澄サンは、促されるままバスルームをあとにした。「怖い?」 ベッドに横たわったところで問いかけると、戸惑いを浮かべていた表情が曇る。「そんなことは……ない」「そうなの? じゃあ、寒い?」「いや、別に」「じゃあどうして、震えてるの?」 俺は格別優しい笑みを浮かべて、少し意地の悪い問いを投げかけた。 案の定、真澄サンは答えるのを拒絶するみたいに、赤らめた顔を背けてみせる。 笑いを堪えた口もとを、晒された首筋に押し当てて。 それから俺は、真澄サンの滑らかな肌の感触を楽しみながら、指先を胸元へと滑らせる。「ココ、感じる?」「く……すぐったい……」 人差し指で乳首をなぞると、ピクンと全身が反応する。「ホントに、それだけ?」 問い掛けながら、クルクルと何度も形をなぞると、そこは堅く充血してきた。「ほら、勃ってきた」 人差し指と親指でつまんで、コリコリした感触を味わう。「痛い……っ」「それだけじゃないでしょ?」 俺は、もう片方の乳首に唇を近づけて、まずはベロリと大きく舐める。 指先では押しつぶしたり摘んだりと繊細に、口に含んだ方は大胆に舐め回して軽く歯を立て、両方を同時に違う刺激で責め立ててやった。「あ……! い……っ……」 馴れない感覚に戸惑うように、真澄サンは身を竦ませたが。 しかし、体は未知の恐怖よりも強い刺激に反応し始めている。 俺の下で悶えている体の一部が、俺の体にコツンと当たった。「ふふ、ウソつきだなぁ。こんなにしてるのに、イヤなんて言って……」 緩やかに勃ち上がっているソレを指摘してやると、真澄サンは慌てて顔を背けたが。 よほど恥ずかしいのか、胸まで赤く染まっている。「さっき出したばっかりなのに、もうこんなにしちゃって。溜まってンじゃない?」 ワザと揶揄すると、真澄サンは恨めしそうにキッと睨みつけてきた。 その上目遣いのちょっと反抗的な顔が、今までの戸惑った表情とはまた違って、実に扇情的だ。 しかし同時に、そういう子供じみた仕種が可愛らしかった。「ココ、舐めて貰ったコト、あるの?」 唐突な問いに、真澄サンは怪訝な顔をする。 相手がその意味を理解できないのを良いことに、俺は返事を待たずにさっさと体勢を変えて、真澄サンのソレを口に含んだ。「そん……な……っ!」 くわえら
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§
「な……っ!」「まだ指先だけだから、痛くないでしょう?」 俺の問いに、真澄サンは首を横に振った。「い……たい……っ」「んん〜? ホントかなぁ? だって全然萎えてないよ? 痛かったら、こんなにビンビンに堅いまんまのワケないでしょ?」 屹立しているソレを撫でながら、俺は挿入した中指を中で動かした。「う……ごかすな……ぁ!」「ちょっと苦しいだけだよ。大丈夫」 逃れようと、真澄サンは必死にシーツを掴んで腰を引き上げようとするが、力が入らない手ではただシーツのシワを伸ばすだけだ。 もっとも、最初は違和感が大きいのはわかっているから、そういう行動に出るだろうことも予想の範疇だけど。 俺は撫でていた手を止めて、指先をソレに絡みつけた。 ローションで滑っている幹を、上下に緩く動かすだけで、真澄サンの反応はあからさまに変わる。「や……んん……っ!」 よく知っている快感を与えられる事で、体内の異物感を軽減してやると、同時に緊張がほぐれてくる。 必死の抵抗がなくなれば、ローションがたっぷり塗り込められた指先を動かすのは、さほどの苦労もない。 抵抗が和らいだのを見計らって、俺は注意深く体内を探った。 しばらくすると、真澄サンは甘やかな吐息を吐きながら、ゆるゆると瞼を開く。 半ばうっとりするみたいな表情で、頬を薔薇色に上気させ、自分のソレとそこで柔らかな刺激を与えている俺の手元を見つめている。「もう、痛くないでしょ?」 問い掛けに、真澄サンは素直に頷いて見せた。 その、妙に子供っぽい仕草が、ますます俺のツボを刺激してくれる。 他人に触れられる羞恥に消え入りそうだった様子も、与えられる快感に素直に身を委ねているところも、全てがなんとも可愛らしい。 思わずクスクス笑いそうになって、俺はなおも彼の体内を探る。「ココの快感、教えてあげるよ。だからもっと乱れて、見せて……」 ワザといやらしい音を立てて指先を抜き差しすると、ギュッと目を閉じて唇を噛み首を横に振る。「恥ずかしがらずに、声出しなよ。気持ちイイんでしょ?」 少しオーバーに指を中で回し、俺は中指の他に人差し指も追加してワザとそこを広げてやった。「や……ぁっ!」「恥ずかしくされた方が、感じるンだよね。……って、もうそんなコト説明されなくても、体でわかってると思うケド」 指を二本にしたこと
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§
 真澄サンの様子から察するに、つい最近までは自分が〝異性より同性に欲望を感じる〟なんて、全く自覚してなかった手合いに違いない。 そんな人間が、例えばマスターベーションする時に自分の乳首やアナルを刺激していた……なんて、有り得ないだろう。 つまり、この体は今日初めて、乳首を愛撫され体内に指を穿たれたのだ。 オマケに、この体は平均のそれに比べて遥かに感度が良い。 普通、そういう〝初めて〟の人間ってのは、むしろ酷く鈍感で。 乳首に触れられて愛撫されたら、笑いが止まらなくなるなんてのはありがちな話だ。 だけど、ごくたまに。 言葉を飾るなら〝愛される為〟に──。 ハッキリ言うなら〝弄ぶ〟のに面白い体をしている人間がいる。 まさしく、真澄サンの体はそれだ。 全くの未経験で未開発だというのに、まるで長年仕込まれたような感度の体のように敏感で。 それでいて精神はウブなシロウトそのまんまの、真っ新なのだ。 こんな上玉、そう滅多にお目に掛かれるモンじゃない。 きっちりしつけてオトコを覚えさせたら、こんなに楽しめるオモチャは無いだろう。 先日までのパトロンなんかとは大違いで、このベッピンさんはまさしくダイヤモンドの原石だ。 身につけていた服や、備品の数々から察するに、金もたっぷり持っているに違いない。 珠玉のベッピンを、この手に入れられる絶好のチャンスだ。 考えただけで、俺はゾクゾクし──。 体内のポイントを、もう一度ゆっくりと丁寧になぞり直した。「あ……あぁ……っ!」 しなやかな肢体が仰け反って、彼は悲鳴に近い嬌声をあげる。 そのままイッてしまうかと思ったが、そそり立ったソレはフルフルと震えただけで絶頂には届かない。 俺は手練手管で一番感じている部分を刺激してやったが、真澄サンは悶え狂うだけでイケなかった。 いくら感じやすいと言っても、さすがに初めてのバックだけでイクのは無理なようだ。 しかし、そうして何度も刺激されてるウチに、真澄サンの声は確実に鼻に掛かった甘い吐息に変わっている。 その声がまた、俺の下半身を直撃してくるような、切ない喘ぎなのだ。 最初は、体内を掻き回される快感でイク事を覚えさせたかったが、しどけなく乱れる姿と同時に耳に流れ込んでくる甘やかな声に、俺の方が我慢できないほど煽られてしまった。 指だけで彼
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§
「い……っ! そ……な……無理……」「大丈夫。傷つけてないし、もう半分以上飲み込んでる。……ホントに初めて? スッゴイ柔らかくて、俺のを頬張ってるよ? 中も熱くてやーらしい」「ちが……」 わざと下品な言葉を選んで揶揄すると、羞恥のあまりに泣きそうな顔をする。 それがたまらなく可愛らしくて、俺はさらに言葉を続けた。「ココも、俺のコト誘ってる。スゲーやらしい体してるね」「や……動く……な……あぁ!」 ローションで滑らせたソレは、ひどく淫猥な音を立てて直ぐにも奥まで入り込んだ。 とはいえ、指からいきなり倍以上の質量が穿たれた衝撃は、かなり大きい。 俺は一息付いて、真澄サンが落ち着くのを待った。「動くよ?」「い……あっ!」 腰をしっかり抱いて、俺は緩やかにピストン運動を始める。 先程しっかりと確かめたポイントを突き上げると、真澄サンは悲鳴も上げずに体を仰け反らせた。 あまりに大きすぎる快感に、声も出ないらしい。 見開いた目からは、とうとう綺麗な涙がポロポロと落ちた。 俺は腰を抱いていた腕をずらして、背骨を辿って支える。 それからもう片方の手で真澄サンのソレを掴み、腰を動かしながら同時に煽り立てた。 零れる吐息が、甘く溶けていく。 背中を支えてやると、助けを求めるように真澄サンの腕が空を掻いた。「俺に掴まって……」 腕を引き寄せると、両腕が素直に俺の背中に回される。「動きを合わせて、腰振って……。ほら、楽になるでしょ?」 促してやると、真澄サンは泣きながら俺に縋り付き、酷く淫らな行為を言われるまま素直に受け入れた。 やがて熱は頂点に達し、きっと今まで誰にも見せたこともないであろう乱れた姿を俺に晒して、熱い飛沫で終幕を迎える。 ガクガクと震えた体は、まるで塞き止められていたみたいに白濁とした液を何度も弾けさせて。 最後にビクンッと仰け反った後は、ガックリと脱力して俺の腕の中に倒れ込んだ。
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§
 シャワーを浴びて戻ってくると、先にシャワーを済ませていた真澄サンは黙々と服を着ている途中だった。「すごく楽しかった」 俺は真澄サンの傍に寄ると、瞳を覗き込んでキスをする。「なら、良かった」「……真澄サンは、楽しめなかった?」「……別に」 返事と態度からは、とてもじゃないが楽しんだようには見受けられない。「ねぇ、また逢えるかな? ケータイの番号とか、聞いても平気?」 俺の問いに、真澄サンは結びかけのネクタイから手を離して、上着のポケットを探る。「これを……」 差し出されたのは、〝雪村真澄〟と書かれた、いかにもビジネス然とした名刺だ。「へぇ〜、真澄サンってこう書くの? 名前の字面もオシャレだけど、苗字もずいぶんロマンチックだねぇ? ホントに、本名?」「ああ」 なんというか、態度はとりつく島もないほどそっけないが、しかし連絡先を教えるって事は先程までのアレを楽しんだ……と判断しても良いのだろう。「この番号、会社のケータイ?」「そうだが……」「会社のケータイ、私用に使って怒られないの?」「あまり頻繁に使ったら、いい顔はされないだろうな」「頻繁って、どれくらい?」「週に一度ぐらいが限界じゃないのか?」「あのさぁ、もーちょっと融通の利く個人ケータイの番号を教えて貰えると、スッゲー嬉しいんですけど?」 俺は、さほど不満そうな声を出したつもりもなかったが、こちらに振り返った真澄サンの顔はずいぶんビックリしたような顔だった。「個人の携帯?」「そう。だって俺、真澄サンとプライベートなお付き合いがしたいんだモン。こ〜んな、ビジネスチックな会社のケータイ番号教わっても、ちょっと不満。つーか、週に一度だけの電話なんて、サビシーじゃん」「……しかし、俺は携帯なんてそれしか持ってない」「ええ〜? 個人ケータイ持ってないの?」「そんな物を二つも三つも持っていたら邪魔なだけじゃないか」「あのさぁ、……仕事以外の相手と、どーやって連絡取ってるの?」「仕事以外に、連絡を取る相手なんて居ない」「はあ……?」 そりゃあ確かに、俺も「知人」は多いが「友人」のいない生活をしているが、これはもうそんなレベルの話じゃなさそうだ。「じゃあもしかして、俺から連絡するのって不可能なワケ?」「別に、電話を掛けてくるのは構わないが、さっきも言った通りあまり頻
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