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第4話

Author: 霜晨月
last update publish date: 2025-11-21 17:26:29

夢うつつの中、そばで誰かがひそひそと話す声が聞こえた気がする。

しかし眠りが深すぎて、内容までは分からなかった。ただ、「始末する」だとか「埋める」だとか、そんな物騒な言葉の断片だけが、かすかに耳に届いた。

どれほど時間が経ったのか。半ば眠りに沈んだままの周歓は、ふと息苦しさを覚えた。

ぼんやりと目を開くと、周囲は闇に沈んでいた。驚いたことに、自分は袋の中に押し込められ、手足は縄で容赦なく縛られている。そしてすぐ傍らでは、誰かがシャベルを手に、ざく、ざく、と土を掘り起こしているようだった。

その瞬間、先ほど夢の中で聞いた支離滅裂な会話が脳裏に蘇り、周歓の眠気は一気に吹き飛んだ。ついさっきまで、自分は確かに皇帝・蕭晗と共に夜を過ごしたはずだ。それがどうして、こんなにもあっという間に縛り上げられ、袋に詰められ、生き埋めにされようとしているのか?

まさか――蕭晗の逆鱗に触れたせいで、怒り狂った彼が、自分への恨みを晴らすため処刑を命じたというのか!?

今日、ここで命を落とすのだと思うと、周歓の胸に激しい後悔が込み上げた。こんなことになると知っていたら、得体の知れない老人の甘い誘いに乗って、宮殿へ足を踏み入れるなどするものか。

こんな結末になると分かっていたら、一時の気の迷いで蕭晗の機嫌を損ねたりなどしなかった。貞操を捧げるくらい、命を失うよりよほどマシだったではないか。

だが――このまま終わってたまるものか。自分はまだ十八。これから幾らでも素晴らしい時間を生きられるはずだ。こんなところで、訳も分からぬまま死んでいくなんて冗談じゃない!

そう思うと、周歓の胸にじわりと負けん気が湧き上がった。縄を解こうと、必死に体を動かし始める。そばの男が穴掘りに夢中である隙に、彼は毛虫のように反対方向へと、もぞもぞ這いずっていった。

しばらく動いていると、ゴン、と鈍い音が響き、額に鋭い痛みが走った。

岩にぶつかったらしい。

声を上げそうになるほどの痛みだった。その岩は角張って縁が鋭く、周歓が体をこすりつけた拍子に、ブチッと音を立てて、袋に小さな切れ目が生まれた。

周歓は小さく歓喜の息を漏らす。急いで手を切れ目の方へ伸ばし、その鋭い角に縄を何度も擦りつけて切断しようとする。

その間も、そばの男はぜえぜえと息を吐きながら穴を掘り続けていた。夜の闇が深いせいか、周歓がいつの間にか背後へ移動していることにも気づいていない。

あと少しで縄が切れる――そう思ったその時、男の方もようやく作業を終えたらしい。シャベルを放り投げ、足元に目をやった瞬間、驚愕の声が上がった。

「あれ!? いない!?」

周歓は焦りを募らせ、袋を擦る手によりいっそう力を込め、動きも次第に速くなっていった。

男が周囲を見回すと、袋はいつの間にか背後へと転がっていた。

男は特に疑念を抱くこともなく、真っ直ぐに歩み寄ると、袋の端を掴んで引きずり始めた。

その手が掴んだのは、袋ごとに見せかけた周歓の足だった。

周歓の手首を縛っていた縄はもともと切れかけていたうえ、地面との激しい摩擦で限界を迎え、ブツンと音を立ててついに完全に断ち切れた。

自由になった両手を感じたのも束の間、周歓は身の丈ほどもある大きな穴へと乱暴に放り込まれた。

間髪入れず、頭上の男はシャベルを手に取り、脇の土を次々と穴へ放り込み始めた。

周歓はその隙に素早く足の縄を解くと、さきほどできた小さな裂け目を両手で掴み、力任せに左右へと引き裂いた。

ビリビリと布が裂ける音が響き、麻袋はついに完全に二つへと引き裂かれた。

頭上の男は不意を突かれ、「ひっ」と短い悲鳴を漏らすと、シャベルを取り落とし、数歩のけぞった末に尻餅をついた。

周歓はその隙に穴から這い出た。土埃にまみれた身体のことなど気にする余裕はなく、素早くシャベルをつかみ取る。

その瞬間、男も正気に戻り、周歓の手から奪い返そうと飛びかかってきた。周歓が素直に応じるはずもなく、二人は殴り合い、蹴り合い、たちまち取っ組み合いの泥仕合となった。

「てめえ、何者なんだ! なぜ俺を殺そうとする!? 理由くらい言ってみろ!!」

周歓はもみ合いながら、怒りと恐怖をぶつけるように怒鳴った。

「離せ!!」

男は周歓に耳をつかまれ、苦痛に顔を歪めながら、喉を絞り出すような声で吐き捨てる。

「陛下がお前の死を望んでいる。だから殺すんだ。死にたくなかろうが、死ぬしかねえ!」

周歓は武術を心得ていなかったが、相手も達人には程遠い。二人はまるで獣のように髪を引きむしり、耳に噛みつき、見ていられないほど原始的で野蛮な乱闘を繰り広げた。

最終的に、周歓の「生きたい」という執念がわずかに勝った。死に物狂いで振り絞った力で、男を思い切り蹴り飛ばしたのだ。

男はゴンッという鈍い音を立て、背後の岩へと頭を激しく打ちつけた。

その光景を見た周歓は、心の中で「おいおい……」と呟かずにはいられなかった。

男がぶつかったのは、よりにもよって、つい先ほど自分の命を救ったあの大岩だった。

だが今回は、その鋭い角が男の頭部の急所を直撃し、瞬く間に血が飛び散った。

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