LOGIN草案がまとまったところで、陽翔は一つ息をついた。
「あ〜、もうこんな時間かぁ……」
チラと、パソコン画面の端にある時計に目をやる。
周囲を見回すと、神谷のデスクのパソコンが稼働しているモーター音がしているだけで、人影はない。(アルファのくせに、こんな時間まで残業してるとか……。フィットネスにでも行って、体でも鍛えとけよ……)
椅子の背もたれに体を預けて、筋を伸ばすように仰け反る。
その瞬間、背中をぞくりといやな感覚が駆け抜けた。「え……、うそ……?」
前回のヒートは一ヶ月前。
あと二ヶ月は、来るはずのない予兆だった。(まずい……、残業続きで体調下がってた?)
慌てて鞄を漁り、緊急用の抑制剤を探す。
その間にも、体がどんどん熱くなる。 喉が乾き、それが更に陽翔の焦りに拍車を掛けた。(ない……、ない、ない、ない!)
指先が震え、目が霞み、ポーチの中に入ってるはずの薬剤が見つけられない。
(まさか入れ忘れてる?! いや、毎晩ちゃんと確認してるし! 落ち着け……!)
しかし焦れば焦るほど、手の震えは酷くなり、視界が潤み、思考が鈍る。
自分の吐く荒い息遣いが耳に響き、じわりと染み出る汗が甘く香りはじめている。「くそっ!」
陽翔は鞄をひっくり返し、中身を全て床にぶちまけた。
床に這いつくばって、散らかった鞄の中身を見る。 ポーチのファスナーからはみ出した薬剤のシートが目に入った。「あった!」
ブルブル震える手でPTPシートを掴むが、指先が上手く動かず、なかなか中身を取り出すことが出来ない。
「あああ、もう!」
ようやく一粒押し出したものの、糖衣錠がつるりと滑って指から取り落とす。
「しまった! 待って! どこいった?」
再び這いつくばり、床を手で攫いながら、血眼になって薬を求めた。
「おい! なんだこの匂いは!」
扉が開いて、神谷の声がした。
「薬……、くそっ! どこだ……」
「莫迦! こんな場所でヒートするやつがあるか!」 「うるさい! こっちだって好きでヒートしてるわけじゃ……」ぶわっと鼻を突くアルファのフェロモンに、陽翔の意識はたちまちヒートに引っ張られた。
(良い匂い……、違う、よせ! 抱いて……)
理性と本能がせめぎ合う中で、陽翔の視界にちらとボールペンが映った。
考えるより先に、陽翔はそのボールペンを握り、力いっぱい自分の左腕に突き立てた。「よせ! なにしてる!」
陽翔の唐突な自傷行為に、驚き慌てた神谷がその手を掴んだ。
「放せ! っていうか、離れろよ! 傍に来んな!」
叫ぶ声ほどの力は出ず、弱々しく神谷の手を振り払い、痛みで戻った理性でもう一度、取り落とした薬を探す。
「なんかあったんですか……?」
警備員が騒ぎを聞きつけて、様子を見に来たらしい。
「ちょうどいい! セーフエリアを用意してくれ!」
「うわ! わかりました!」警備員はベータだが、その彼ですらが分かるほどの匂いが部屋に満ちていた。
鼻を押さえ、慌ただしく廊下に飛び出す音が響く。「おい! 見つからないなら新しい薬を使ったらどうだ?!」
「高いんだよ、この薬!」デスクの下、埃にまみれた足元に錠剤を見つけ、陽翔は歓喜の声を上げた。
「あった!」
「莫迦、そんな汚いものを口にするな!」神谷は陽翔の手から薬を取り上げ、ゴミ箱に捨てた。
「なにすんだよ!」
デスクに置かれていたPTPシートから新しい薬を押し出し、神谷は陽翔の口にそれを入れる。
そして、そこにあったペットボトルをグイと押し付けてきた。 薬を飲み下すのを確認してから、神谷は陽翔を抱き上げる。「やめ……!」
「警備員がセーフエリアを用意してる」 「自分で歩ける!」 「うるさい、抵抗するな!」アルファのフェロモンに、脳がグラグラする。
(早く、効いてくれ!)
両手で口を押さえ、陽翔は歯を食いしばった。
横抱きされて、更に近くなったフェロモンの匂いに、どんどん理性が本能に侵食されていく。「ん……、んん……あ……」
「そんな声を出すな」 「なら、揺するな……」 「急いでるんだ、我慢しろ!」警備員が用意したセーフエリアに駆け込み、神谷は陽翔を簡易ベッドの上に下ろした。
「無茶な残業なんかするから、こんなことになるんだ!」
神谷の声が遠い。
(欲しい……、欲しい……。……莫迦、違う! ……抱いて……、くそっ!)
薬を飲んだ安心感から気が抜けたのか、理性が遠のき本能が勝る。
(このまま抱いて……)
神谷の袖に、左手の指が絡みついている。
(駄目だ……、袖、放さなきゃ……)
頭の芯がぼんやりしていて、右手は左手に掛からずスルッと前腕に落ちた。
(痛っ! あ、さっきの……)
ボールペンでえぐった傷に指先が触れて、少し理性が戻る。
陽翔は、その傷を掻きむしった。「止めろ!」
自傷行為に気付き、神谷が鋭い声を上げる。
(うるさい! ……声が良い……。……莫迦! よせっ!)
絡まる指を引き剥がそうとする意志と、掴んで離したくない意思がぐちゃぐちゃになって、右手は意味も無く空を掻いていた。
「はあ……、ああっ! 熱い! あっ! くそっ!」
その手を握られ、間近に神谷の吐息を感じ、思わずそれに応じそうになる。
「莫迦! そんな顔をするな!」
どっと突き放されて、陽翔はベッドに倒れ込んだ。
バタバタと部屋から神谷が出ていく気配がする。 それきり、陽翔の意識は途切れた。リノベーションを依頼された家は、郊外にある平屋建ての古風な家屋だった。「うわ、立派な家だなぁ」「アルファなら、これぐらいのお家が建てられるお年頃のカップルだからね」「そうなんですか?」「定年退職を期にリノベーションって言ったでしょ? 経済が活性化して、働けばお金になる時代に働き盛りだった人だよ。ちょっと目端の利くアルファなら、そんな時代が長く続かないことを見越して、ちゃんと人生計画してたんじゃない?」 インターホンを押すと、小柄な男性が出迎えに出てくる。 首に巻かれたチョーカーに、オメガだと気付いた。(アルファオメガのつがいカップルだったんだ! てっきりベータのご夫妻だと思ってた……) 陽翔は驚きを隠すように、深々とお辞儀をして誤魔化す。「お待ちしておりました、どうぞ」 どやどやと入っていく金山たちを通し、陽翔は大和の裾を引いた。「あの、つがいカップルのかただったんですか?」「片山茂さんと、隆志さんってお名前だったでしょ? 見なかった?」「あ……、苗字しか確認してなかった……」「ふふ、気をつけてね」 笑って、大和は先に行ってしまう。 慌てて陽翔は、後を追った。 実際に家具を運び出す金山たちは、アルファの茂氏に案内され── 方向性を話し合う陽翔と大和は、庭の見える和室へと通された。「あの、パートナーの方はご一緒されなくて良いんですか?」「大丈夫です。リノベーションの決定権は、僕にありますから」 相応の年輪が刻まれているが、隆志は上品で綺麗なオメガ男性だ。「綺麗なお庭ですね」「どうしても実のなる木が植えたいと言って、りんごにしたんです」「りんごの花って、白くて綺麗ですよね。……えっと、このお部屋。今は客間のようですが、お客様が多いんですか?」「うちの亭主が現役だった頃は、頻繁に部下を連れ帰ったりしましたけど。今後は
その日、陽翔は大和と共に車で移動していた。 リノベーションを頼んできた家を、訪問するためである。「大幅なリノベですよね」「旦那さんが定年退職されたのを期に、生活動線が不便になっちゃった家を調整したいんだって」 二人が乗る車の後ろから、金山と助手の乗ったトラックがついてきている。「婚礼家具に、ダイニングテーブル。リペアする家具もたくさんありますね」「画像を見ただけでも、すごく良い家具ばかりだから。手入れして長く使ってもらえると思うと、嬉しいよね」「金山さんのトラックで、乗り切るかな……?」「無理して乗せる必要はないよ。大事な品物だからね」「力仕事ですよね」「僕も親方みたいなアルファだったら、あっちの仕事したかったよ?」 意外な発言に、陽翔はびっくりした。「そうなんですか?」「だって、あっちのほうが楽しそうじゃない? 一枚板からオリジナルの家具を作るのも楽しそうだし。デザインの仕事も嫌いじゃないけど、あっちのほうが物を作ってるって実感出来るでしょ」「なるほど」 陽翔はシートに背中を預け、運転する大和の横顔をちらと見た。 突発ヒートを神谷に助けてもらったあと、退院して出勤する朝は、ヒートを見られた恥ずかしさがあった。 しかし、あの時はむしろ、謝罪に行くのに勇気と怒りのほうが大きかった。 大和にその話をして、泣いた顔を見られた翌日のほうが、よほど恥ずかしくて出勤したくなかったぐらいだ。 だが、大和は翌日、何事もなかったかのように「おはよう」と言ってくれた。(高梨さんといると、呼吸をするのが楽なんだよな……) 肩に力も入らない。 余分な見栄も張らずにいられる。 なにより、仕事が楽しい。(でも、この人、アルファなんだよな……) それも、不思議な気がした。「どうしたの? あ、もしかして寝癖治ってない?」「いえ! 寝癖はありま
「や……、ありえませんよ!」「あっははっ! 神谷くん、可哀想に。全然気付いてもらえてないんだ」「ちょ……、待ってください。どっからそういう話になったんです?」「だってそうでしょう? オメガの提案は上層部にウケが悪い……って、きみがそう思ってるんじゃなくて、その彼が教えてくれたんじゃないの?」「そうですね」「僕がもしその神谷くんの立場で、きみに全く興味がなかったとしよう」「はい」「出世がしたいと思っていたら、採用される可能性が皆無の〝オメガの企画〟に目を通す必要はないよね?」「……えっ? ……でも、部下の出した企画をチェックして、まとめたりするのが仕事……ですよね?」「ベータの企画の場合、アルファが〝良し〟とすれば通るけど、オメガの提案は、オメガが考えたって時点で取り合ってもらえないって分かってるなら、見る必要なくない?」「……ああ、そうか……。……でも、神谷は見てたってことですよね?」「つまり、きみ自身に興味があるから、きみの企画に全部目を通していたってことだよ?」「えっ? ……あ、……そう……なのか……?」「きみの才能を見極めて、きみをなんとか上層部にアピールしたくて……なんて。普通にきみを特別に想ってなかったら、しないでしょう?」 大和は思わず、笑ってしまった。 神谷というアルファが、どれほど陽翔に執着を覚えていたのか、会ったこともない自分ですら想像が出来るのに。 当の陽翔は、毛の筋ほども気付いていないのだ。 むしろ、神谷が哀れにすら思える。「アルファにとって、オメガって宝物のような存在だ……って言うのは、ウチの社長の持論な
大和は、陽翔が泣き止むまで待った。「すみません、本当に。……僕、別にヒートの所為でアルファに強姦されたとか、そういうのは無いんです。……ただ、救急車騒ぎになってしまったから、僕が突発ヒートしちゃったの、周りにバレちゃって……」 グズグズと鼻をすすり、ティッシュで拭う陽翔を見やり、大和は大きく溜息をつく。 その様子から、陽翔が周囲の理解のない態度を〝ひどいこと〟と理解していないのが、見て取れたからだ。「うーん、突発ヒートって、はっきりした原因はわからないらしいけど。でもオメガの体は繊細だからね」「でも、社会人として、恥ずかしいです」「あのね、小泉くん。確かに体調管理は、個人がすべき大事なことだよ。でもね、きみみたいに真面目で一所懸命な子が、サボりたくて具合が悪くなってるなんて、思うほうがどうかしてるよ?」「……普通のヒートでも、一週間も休んで周囲に迷惑掛けますし……」 陽翔の答えに、大和は微かな苛立ちを覚える。「確かに、そこで実務のしわ寄せを食うベータの社員は、文句を言うだろう。だけど、オメガが繊細で、周期的にヒートがくるって分かってて、業務を調整できないのは、上司が無能なんじゃないかな?」「……えっ?」 陽翔は、ぽかんとした顔を向けてきた。 そこで大和は、自分の苛立ちが〝陽翔の元上司〟に対するものだと気付く。 この可愛らしい外見とは裏腹に、才能の塊のような輝く魂を、疲弊させ、追い詰めたアルファに、腹が立っているのだ。「だって、それって分かってることでしょ? オメガが周期的に休むのは、自然の理なんだし。ストレスを掛けたら、突発ヒートを起こす可能性があるって、管理職ならリスクとして知っておくべき……どころか、当然それに対する手配もしておかなきゃいけない立場でしょ?」「でも……、そんなことをしたら……。他の社員に
「小泉くん」「はい?」「帰らないの?」 顔を上げると、オフィスには大和と陽翔しか居なかった。「えっ? あれっ?」「本当にきみ、集中すると周りが見えなくなるタイプだよね」 ふはは……と、面白そうに大和が笑う。「す……、すみません……」「いや、ごめんね、笑って。……でも、あんまり熱心で真っ直ぐだから、心配になっちゃうな」「いえ……、本当に……。すみませんでした……」「謝る必要はないよ? 悪い事をしてたわけじゃないんだから」「僕……。実は、これで以前も失敗したことがあって……」「失敗?」「根を詰め過ぎて、残業しているオフィスで突発ヒートしちゃったことがあるんです」「それは……、大変だったね。……誰かにひどいこと、されたのかい?」 陽翔は── その何の気なしの一言で、当時、周囲に囁かれた陰口がフラッシュバックした。「あっ……、えっ?! ごめん! なんか、僕、嫌なことを思い出させちゃった?」 大和が狼狽え、慌てふためきながら、草野のデスクに置かれていたティッシュボックスを持ってきたことで、陽翔は自分がボロボロ泣いていることに気がつく。「す……、すみません……。僕……、そんな……別にヒート事故とかにはなってなくて……」 大和に申し訳ないと思いながらも、陽翔の涙は止まらなかった。
オフィスに、笠原が顔を出す。「陽翔! 先日の納品、絶賛だったよ!」「え、本当?!」 笠原が、客から回収した納品後の〝アンケート〟用紙を差し出した。「〝高齢の母が、大変使いやすいと言ってました。年齢と共に背が縮んでつらそうだったのが、今は楽しそうに衣服を選んでいます〟だって!」 ミスギ家具に転職して数ヶ月。 未だ立ち位置は〝サポート〟だが、大和は案件のデザインを、いくつも陽翔に回してくれる。 もちろん、大和に入念なチェックをされるし、駄目出しも多い。 だがそれも「小泉くんの案は奇抜で面白いけど、ちょっと地に足ついてないね」と言った柔らかい指摘であり、実際にそれを使ったら、なにがどう問題になるのかを丁寧に教えてくれる。 それを最も痛感したのは、陽翔の処女作である〝デスク〟だった。 季節をまたぎ、梅雨時になってしばらくして。 陽翔は自分のデスクが、微妙に使いづらいと感じ始めた。「どうしたの?」 ノートパソコンの置き位置を何度も変えている陽翔に、大和が声を掛けてくれた。「なんか、安定しなくて。キーボードを叩くと、ガタガタ音がするんです」「ああ、それは天板が歪んだからだね」「……えっ?」 意味がわからなかった。 ミスギ家具の、しかも金山親方を始め工房の職人が手掛けた一点ものの家具に、歪みが出るなどと、考えもしなかったからだ。「小泉くん。金山さんに、このデスク注文した時に、木目をどうしても出したいってお願いしたの、覚えてる?」「はい」「こういう、年輪が波打ってるように見える柄をどうしても……ってお願いした時に、金山さんが困った顔したことは?」「あ、そういえば……」「うん。あれはね、この木目を出すと、後々歪みが出やすくなるから、困ったなって顔だったんだよ」「え……、ええっ! じゃあ、なんであの時……」
退勤時間になっても、陽翔はパソコンの画面を睨みつけていた。(僕の企画、却下したくせに!) 今日の企画会議で、神谷が提案していた企画の中には、以前に陽翔が出した企画の草案が使われていた。 体の小さい、女性やオメガ向けの補助機能の提案。 しかし、神谷のそれは〝体格差のあるカップルでも使いやすい〟をコンセプトにしていて、ユーザーへのアピールが良くなっていた。(なにが〝ふたりのサイズで、ひとつのキッチン〟だよ!) キャッチコピーに上層部は絶賛の嵐で、すんなりと商品化されるのが目に見えるようだ。(僕のより洗練されてるのが、なおさら気に障るぅ!) 弱者層にアピールする陽翔の案よりも、そ
神谷の予想通り、社屋に救急車が横付けされた件は、すぐにも社内で噂になった。 あの警備員が喋ったとは思わないが、残業をしていた者は神谷と陽翔だけではない。 オメガがヒートを起こせば、気付かないアルファなどいないだろう。 残っていた者の中には、体調不良を訴えた者もいる。 即座に上から〝オメガに無理な残業をさせないこと〟と命が下り、救急車騒ぎを知らない社員まで、ヒート事案が発生したことを知った。 さらに、陽翔が数日休んだことで、ヒートを起こしたオメガが誰かは、言わずもがなで皆の知るところとなった。「おはようござい
警備員と共に救急車を見送ったあと、神谷は身支度を整えて帰宅の途に付いた。 残業をしていたのは、仕事があったから……ではない。 陽翔が残っているのに気付いたからだ。 神谷が初めて陽翔に会ったのは、入社前の面接時だった。 可愛らしい面立ちと、小柄な体格。 なにより、うなじをガードするために巻かれたチョーカーを見れば、陽翔がオメガであることは一目瞭然だった。 同期にオメガがいたことに驚きもあったが、その時はさほど気に留めてはいなかった。(オメガとつがえないアルファは、数多にいるものだしな) 人口比率として、それは当たり前の話だ。 そもそも合理主義の神谷は、〝本能に引きずられる〟
セーフエリアを出た神谷は、洗面所に行って頭から水を被った。 オメガのフェロモンの香りに、目の奥底がガンガンするほど本能が揺すられている。「大丈夫ですか……?」 洗面所を出たところで、警備室にいた警備員が声を掛けてきた。「ええ、大丈夫です」「今、救急車を呼んだので、すぐに来ると思いますよ」「えっ?!」「オメガ性の方が突発ヒートを起こした時の手順です。セーフエリアの確保、避難後にセーフエリアの施錠と、救急車を呼ぶまでがセットですから」 警備員は、マニュアル通りに動いた。 それは間違っていない。 だが、ここで救急車を呼ばれては、陽翔の体裁は傷つく。「タオル、お貸ししましょう







