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第4話(2)

Author: 北川とも
last update publish date: 2025-11-02 14:00:21

 また指で呼ばれ、和彦は賢吾のあとについていく。工事後は待合室となるホールでは、施工業者の人間が集まって持ち込む機材について話し合っている。その様子を一瞥した賢吾は、奥の部屋へと向かう。

「……護衛の人間は?」

 ホールを見て、賢吾が一人でこのフロアにやってきたのは確認した。

「物騒なツラした人間を、一般の業者がいる場所に連れてくるわけにはいかないだろ。設計士は前からの馴染みだが、業者のほうはそうじゃないんだ。クリニックを始める前に、妙な噂は立てたくない」

「自分は物騒なツラじゃない、と言いたいんだな」

 皮肉でもなんでもなく、思ったままを口にした和彦を、賢吾が肩越しに振り返る。澄ました顔で言われた。

「俺は、紳士だろ?」

 見た目だけ、と和彦は心の中で答えておく。

 さほど広くない奥の部屋に入ってドアを閉めた途端、賢吾に腕を掴まれて壁に押し付けられ、あごを掴み上げられた。

「……あまり強く掴まれると、跡がつく」

 和彦がこう言うと、あごから指は退けられたが、首筋に顔が埋められた。
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  • 血と束縛と   第8話(33)

    ** 別れ際、玄関で秦に抱き締められてから、和彦は部屋をあとにした。 エレベーターの中で、もう二度と秦と会わないということはおそらく不可能だろうなと、ぼんやりと考える。秘密を共有してしまったということもあるが、秦との間に確かな結びつきができたことを実感していたのだ。 賢吾や千尋、三田村との間で生まれた結びつき――縁と、同種だ。肉欲と切っても切れない縁で、それはすぐに、情へと変化する。さすがに和彦も、それぐらいは学習していた。 複雑になった事態と人間関係を、自分はどうするつもりなのか、考えたくなかった。体も心も、秦から与え

    last updateLast Updated : 2026-03-24
  • 血と束縛と   第6話(22)

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  • 血と束縛と   第4話(27)

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    last updateLast Updated : 2026-03-19
  • 血と束縛と   第11話(20)

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    last updateLast Updated : 2026-03-27
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