【みんな落ち着いて。ナイチンゲールちゃん、友達のために出てきたんでしょ。まずはこの投稿を拡散しよう】【時系列がかなり分かりやすい。いちばんつらいのは、瑞希さん、名門大学に行ける成績だったのに地方の三流大学に行かされて、最後は卒業もできなかったってことだよね。この川島麻衣って人、林悦加と仲よさそうだけど、当時から瑞希さんを潰すために仕組んでたんじゃないの?】【前から思ってたけど、川島麻衣の彼氏、どう見ても豚みたいじゃん。瑞希さんあんなに綺麗なのに、あの男を好きになるわけないでしょ】温子の影響力は、想像以上だった。何年も投稿していなかった人間型ナイチンゲールが、突然戻ってきた。しかも最初の投稿が、自分の友人のための告発だったのだ。よほど腹に据えかねたのだろうと、誰の目にも分かった。コメントは瞬く間に十万件を超えた。そのほとんどが、温子と瑞希を支持する声だった。麻衣の配信にも、彼女を責めるコメントが一気に流れ込んだ。麻衣はまだ作り話を続けていたが、コメント欄に批判が増えているのを見ると、鼻で笑った。「林瑞希が業者でも雇って、私を叩かせてるの?本当に性格悪いわね。もう一度言っておくけど、私はみんなが騙されないように話してるだけ。ああいう人間が若い子たちの価値観に悪影響を与えるのを、黙って見ていられないのよ」その言葉が終わるか終わらないかのうちに、玄関のチャイムが鳴った。麻衣はデリバリーが届いたのだと思い、すぐにドアを開けた。だが、外に立っていたのは警察官だった。「川島麻衣さんですね。名誉毀損の件でお話をうかがいたいので、署までご同行をお願いします」配信画面は一瞬で騒然となった。誰かがコメントを書き込んだ。【事情知らない人、人間型ナイチンゲールのインスタ見て】【人間型ナイチンゲールって、あの人間型ナイチンゲール?何年も出てきてなかったよね?前にファンがずっと探してて、本人の名前で数千万円規模の寄付までして、関係ない人まで泣いてたって聞いたことある】【これは相手を間違えたね。林瑞希が人間型ナイチンゲールの友達だったとは】【本当ならやばい。見に行く】麻衣は大勢が見ている前で連れて行かれた。配信はそのまま強制終了になった。視聴者たちは、次々に温子のインスタへ流れていった。一連の説明を
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