怜士の邸宅に来て数週間、この間芽衣の心情は行ったり来たりしていた。始めは准が来ないことを悲しんでいた。彼が他の女性と仲良さそうにしている映像を見て、咄嗟に逃げ出したことを後悔した。次に、少し腹が立った。なんで?なんで来てくれないの?芽衣がここにいるって知ってるのに、なんで?いっつも芽衣のこと、探しに来てくれるのにっ…。もう…嫌いになっちゃったのかな…。そうしてあれこれ考えていたら、どんどんご飯が食べられなくなって。皆が心配するからわざと笑ってたら「無理しなくていいよ」て言われて、悲しくなって…。お部屋に閉じこもっていたらハナと、リオンと、ミアちゃんが遊びに来てくれて。美月ちゃんが皆にお泊りしてもいいよって言ってくれて。それから皆といっぱいおしゃべりしたり、外に遊びに行ったりしたら…いつの間にか、悲しくなくなった。どうしてかな?准ちゃん来ないなら、もういいや…てまた腹が立ってきちゃった…。でも…。芽衣は、部屋の窓から見える庭のブランコに、ふぅ…とため息をついた。今日はとてもいい天気で、さっきママとパパにお買い物に誘われたけど…。全然行く気にならなかった。「芽衣」呼ばれて振り返ると、怜士伯父ちゃんが立っていた。「芽衣、どうした?具合でも悪いのか?」そう言われて首を振ると、仕方ないな…て感じに笑われた。怜士伯父ちゃんは意地悪だ。芽衣がなんで元気がないか分かってるのに、知らないふりしてる。「准ちゃ、来ないの…?」「……」勇気を出して訊いたけど、伯父ちゃんは何も言わなかった。なんで?芽衣には分からなかった。*見覚えのある庭の、大きくて太い樹の、横に伸びた太い枝に吊り下げたブランコに、懐かしいあの娘の姿があった。程よい枝ぶりと生い茂る葉っぱが日差しをちょうど良く遮って、彼女はまだ短い髪の毛を風に揺らしていた。そのブランコは、准がまだこの邸宅にいた頃、いつか芽衣がここに来た時を想像して作ったものだった。今、映像の中でその姿を見ることで、准の心がじんわりと温かくなった。彼女はブランコに揺られ、短い髪の毛を踊らせて楽しげに笑っていた。一緒にいた友達らしき小さな女の子が何か言ったのか、芽衣は「うん」と頷き、彼女に場所を代わってやった。そして、その子の背中を押してやり、一緒になって笑っていた。とても楽しそうだった。准はこれが送
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