ピロン その時、優希の携帯がひとつの通知音を鳴らした。 優希の意識も過去となった自宅から離れ、未練なくその目を携帯の画面に移す。 その後通知音は立て続けに鳴り続け、それほど広くない車内では耳障りなくらいだったが、それは優希が予約投稿していたものが次々と投稿されている音なので気分は悪くない。 実は前もって新しいアカウントを作り、優希のアカウントをフォローしていた。 投稿が完了していくのを確認している間にもリポストの数は増え続け、同時にコメントも倍増していく。 "これ本物ならヤバくない?" "偽物に決まってるじゃん。記事通りの頭イカれた女だよ。" "ありえない!女神を裏切ってたのか!?" "いや、スクショ見た?女の方も既婚者って知ってるじゃん。" "奥さんが井竜社長の不倫と愛人の挑発に耐えかねて焼身自殺したってこと?" 「上手くいった?」 優希の携帯を覗き込んだ茜は、更新され続けるコメントを読むと手を叩いて笑った。 「いいじゃん!これを見たあの人たちの顔が見れないのが残念ね!」 優希も小さく笑って頷く。 気づけば車は動き出しており、家から遠ざかっていくと、すれ違う消防車や救急車が増えていく。 「優希!」 優希が茜とコメントを読んでいると、運転席から大きな声が聞こえた。
Last Updated : 2026-06-24 Read more