『お兄ちゃん、彩音を鈴丸さんと一緒に玉に封じて』 帝太郎の目をじっと見つめながら……。 唐突に告げられた彩音の言葉に、帝太郎は一瞬言葉を失う。「でも……っ」 封じの玉に封じられた魂は、浄化された後もずっとずっと玉の中に在り続けることになるのだ。 いつかその鬼に相応しい玉封師が現れて、その者に使役されるようにならない限り、外の世界に出られることはない。 浄化された玉は、鈴丸の時のように割れたからといって中の鬼を解放することはないからだ。玉は、鬼の思いを浄化することで、鬼の一部となる。だから玉が割れてしまうと、封じの鬼も数十時間と持たずに消滅してしまうのだ。 結局、主従関係なくして封じの鬼が外界に出ることは適わない仕組みになっている。 そんなものに封じられたいのだと、彩音は言う。『封じの玉の仕組みは分かっているつもりだよ』 だから遠慮は要らないと彩音は微笑んだ。「でもそんなことしたらもう一生話、出来ないかも知れないんだぞ!」 我ながら大人気ない発言だとは分かっている。 でも、そう言わずにはおられなかった。『けど……そうしないとあたし、お家に帰れないんだもん』 長い間、入ることの出来なかった家。 彩音はそこへ帰りたいのだ。「だったらそのままでも……!」『……あたし、鈴丸さんを一人には出来ないから』 普段は穏やかにしていてくれる鈴丸だが、さっきみたいに逆上すると彩音の意思とは反する行動に出てしまうから。 それは鈴丸の中の邪気が祓い切れていない証拠だと彩音は思う。 自分をこんな風にしてしまったのは鈴丸だけど、彩音は彼女とずっと一緒に居たことで、鬼女に対する情も持っている。 自分と引き離されれば、鈴丸の心が乱れることは分かっていたし、だとしたら自分も一緒に封じられるのが一番だと思うのだ。『鈴
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