「こんな町って……」 ポルティアが呟いた。「私、これまで旅した中でも、一番と言っていい町ですよ」「え? ほんと? それは嬉しい」 ナーヤーありがとう。それはすごい褒め言葉。「家具って特産なしでもここに住みたいって奴は大勢いるだろうに、何故俺たちを?」 改めて聞き直したポルティアに、ぼくも真面目顔……町長の仮面をつけて答える。「この町を造った第一目的は、エアヴァクセンに勝つこと」「エアヴァクセン……鑑定、SSランクの町か」「この町に住む、ぼくを含んだ半分近くがエアヴァクセンから追い出された放浪者なんだ」「こんな町を造るようなスキルの持ち主を追い出したってのか?!」「うん。ぼくの場合はレベル上限が1、つまりスタート状態で上限に達しているから鑑定式の時点で不要だって言われた。実際にはこの町のほとんどを造ったほどのスキルを、ね」「……馬鹿だな、エアヴァクセンも」「でも、私たちはこの町に見合うほどのスキルはないわ」「だから、スキルは求めてないって」 ぼくは二人を見た。「ここに住みたいっていう人、他の人と仲良くやってくれる人、約束を守ってくれる人。そうであれば立場も身分もスキルも問わない。ああ、ちゃんとみんなで食べていくために畑の手伝いとか掃除とかそういうことをしてくれる人なら大歓迎」「……えらく条件が良くないか」「ぼくの条件はこれを守ってくれる人。それ以上は求めない」「これが、私たちの今の立場でなければ大歓迎なんですが……」「大歓迎ならいいじゃない、問題なし」「いや、ある、あるぞ?」 慌ててポルティアが口を出してくる。「俺たちは貴方たちの町を見つけることを依頼されて、失敗してここに来てるんだ。俺たちが気を変えてピーラーにこの情報を売ったら」「売らないでしょ」「あ?」「だから、売らないでしょ? 依頼失敗したからってあっさり切ってここに取り残すような依頼主に、そんな義務を果たすだけの義理もないでしょ?」「そりゃあ……そうなんだが」「それに、ピーラーの性格からしたら、二人がスピティに戻っても戻れないくらいにはしてあると思うね。悪い噂流すとか、他の門番に知らせておくとか。ナーヤーもピーラーと長い付き合いなんだから、その性格くらいは分かってるだろ?」「……ええ。顔もいいし演技も超一流だけど、他人の意見なんて
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