Semua Bab サトラレメイド: Bab 21

21 Bab

2章 6

 今日は散々だった。授業に身が入らなかった。こんなことではいけないのはわかるのだが、しかし考えることが多すぎてどうしていいかわからない。   放課後、空は曇天が世界を覆っており、肌をえぐるような冷たい北風が肌を刺す。 「さて、確か今日は聖子が修学旅行から帰ってくるんだよな」   市川家が見えたあたりでふと、そんなことを考える俺。   おみやげはなんだろう。楽しみである。 「この寒いのに修学旅行とか大変だな。伊勢神宮あたりにでも行ったんだったかな」   修学旅行って普通初夏に行く物じゃなかったろうか。そんなとりとめもないことを考えながら家の門をくぐると―― 「兄者」   そんな声と共にセーラー服姿の女の子がぱたぱたと駆け寄ってきた。   今流行の『耳隠し』と呼ばれる、ウェーブをかけて耳を隠すショートヘア。小柄な体躯でセーラー服を着ていなければ女学生というより小学生にも見える人形的なかわいさ。市川の血を受け継ぐスッと通った鼻が印象的な女の子――市川聖子が元気よく俺の胸に飛び込んできた。   ちなみに歳は十四。俺より三つ下、七岸さんより二つ下になる。   俺はそんな彼女をぎゅっと抱きしめながら、ちょっとたしなめてやる。 「おう、我が妹よ。ただいま。ところでその『兄者』はやめろといつも言ってるだろ。お兄様と呼びなさいお兄様と」 「わかったよ兄者! おかえり兄者! ああ……今日も兄者はお美しい。あたし、もう見ているだけで感動の涙を流しちゃうよ。素敵すぎるよ兄者!」   全然わかってねえ!  でもいいや、褒めてくれると悪い気はしないからな。俺は細かいことはあまり気にしない性格なのだ。 「そうかい? でしょ? だよなあ。もっと褒めて。忍者じゃねえんだからその兄者は止めて欲しいが」 「兄者は麗しいよ。本当に素敵だよ兄者。ね? うりっちもそう思うよね?」   俺から離れた聖子が足下にいるうり坊に視線を移す。 「にぃー」   うりっちは賛同するようにひょこっと前足を上げた。こいつは聖子が飼っているうり坊で、先月イノシシを売りに来た行商人からおまけで貰ったものだ。あ
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