魔物と呼ばれる生物が人を襲う、とある世界のとある大陸。 魔物に対抗する戦力として、国は魔法使いを養成する学園を設立した。その学園は魔法の素質がある者なら誰でも入学する事ができ、3年間魔法の勉強ができるのだ。 優秀な生徒は在学中にスカウトを受け、国に仕える事となる。優秀な生徒の中でも特に優秀な6人は専用の個室を与えられ、特別な扱いを受ける。 そんな彼らは『六魔』と呼ばれ、生徒たちは『六魔』入りを目指して日夜研鑽を積むのだ――――。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ その日、学園の中庭にある掲示板の前に多数の生徒が集まっていた。彼らの目的は全員同じである。「くそー! またBクラスだぁぁぁぁ!」 「やった! Cクラスに上がったわ!」 彼らは掲示板に張り出された試験の結果を見に集まっていた。自分の結果に一喜一憂する生徒たちから少し離れたところに、黒髪黒目の男子生徒……アルスは居た。 彼の周りに他の生徒は居ない。しかし、視線は数多くアルスに向いている。その眼差しは尊敬するものから妬ましそうなものまで様々だった。 それもそのはずである。アルスは学園で1番の成績を何回もとっている『六魔』のひとりなのだから。(良かった。今回も1番だったか) 遠くから見た掲示板、その頂点に自分の名前を確認したアルスは内心で安堵の息を吐く。学園の成績は座学と魔法の実演で判定される。座学の解答や魔法の実演に手応えを感じていたが、実際に結果が出るまでは安心できない。「アルス!!」 そんなアルスに声がかかる。快活そうな女の声がした方を向けば、青色の髪を頭の後ろで束ね、赤い紐で結っている女子生徒が歩み寄っていく。 学園指定の制服に身を包んだ彼女はマリナ。アルスと同じ『六魔』のひとりであり、アルスの良きライバルである。「おはよう、マリナ」 「おはよう。それにしても流石ね、アルス。これで3勝7敗……私の負け越しは決まってしまったわ」 学園の試験は3ヶ月に1度あるため、在学期間3年の間に試験は12回あることになる。今回の試験は10回目……アルスたちの卒業まであと半年といった時期だった。「そう簡単には負けないさ。伊達に六魔のトップと言われているわけじゃない」 「ふふっ、そうね。それでこそ勝負のしがいがあるわ」 アルスが学園1位。マリナが2位。学園の生徒たちの中でもそう認識され
Terakhir Diperbarui : 2026-06-30 Baca selengkapnya