さらに書痕学や紙・インクの科学分析も役立つ。署名の筆跡比較、紙や顔料の産地推定、あるいは文体の特徴をコンピュータで解析することで、伝聞や美談に流されがちな伝説部分を剥ぎ取り、実証的な輪郭を浮かび上がらせる。例えば私が参照するのは' Mémoires de Casanova'のような一次回想録と、当時の外交公文書の突き合わせだ。慎重に差異を積み重ねることで、ぼんやりした像が少しずつ鋭くなるのを感じる。
僕はまず大手フリマやオークションサイトでこまめに検索をかけます。例えば日本なら「ヤフオク!」や「メルカリ」、海外ならeBayが定番で、出品タイトルを英語やフランス語を混ぜて複数登録しておくとヒット率が上がります。キーワードは『サン・ジェルマン伯爵』だけでなく「Saint Germain」「Comte de Saint-Germain」「Count Saint Germain」などを併用するといいです。
原資料を追う際のコツもいくつかある。新聞や定期刊行物、例えば当時の報道や風聞を拾える『Mercure de France』のような刊行物は、時期と場所の痕跡を埋めてくれる。さらに、当時の外交文書や領事報告は人物の活動を裏付ける良い証拠だ。手書きの綴りや署名の揺れに注意しつつ、複数の公的記録を照合していくと、伝説の層の下に現実の断片が顔を出すことがある。結局、地道な照合作業こそが最も確かな手段だと感じている。