双子を題材にした物語の比較で面白いのは、その『鏡像性』の使い方だ。BBCの『Ordeal by Innocence』では、双子の一方が犯罪に巻き込まれることで、もう一方の人生が激変する様子がサスペンスフルに描かれる。これに対し、日本の『僕等がいた』では、双子の兄弟を通じて時間の経過と記憶の変化が繊細に表現されている。 海外の作品では双子がドラマの引き金になることが多く、日本ではむしろキャラクター同士の関係性を深める装置として機能する。この違いは、観客が求めるエンターテインメントの質の違いとも言えるだろう。アクションやサスペンスを好む市場と、人間ドラマを重視する市場の特徴が如実に表れている。