この表現の起源を調べると、17世紀イギリスの慣用句『Third time lucky』に行き着く。当時の裁判慣習で、被告人には3回まで無罪を主張する機会が与えられていた。
そこから転じて、失敗を重ねても3回目には成功するという意味が生まれたようだ。日本の『三度目の正直』はこの考え方を輸入したもので、特に競馬の世界でよく使われ始めた。馬券が3回目で当たるというジンクスから広まったという説が有力である。
興味深いのは、東西を問わず『3』という数字に特別な意味を見いだしている点。キリスト教の三位一体や仏教の三宝など、文化的背景も関係しているのかもしれない。
「石の上にも三年」という言葉は、忍耐の限界を示すというより継続の大切さを説いたものですが、それでも限界を考えるきっかけにはなりますね。忍耐強く続けることも大事だけど、いつかは見切りをつけるタイミングも必要という意味で、『仏の顔も三度まで』と通じる部分がある気がします。
『堪忍袋の緒が切れる』という表現も、我慢の限界を超えた瞬間をうまく表しています。特に江戸時代の劇なんかでよく使われていたみたいで、庶民の感情を代弁するような言葉だなと感じます。長年のストレスが一気に爆発する様子を、袋の紐が切れる様子に例えるのは、すごく日本的で面白いですよね。
海外のことわざだと、英語の『The straw that broke the camel's back』(ラクダの背骨を折る一本の藁)が似たニュアンスです。小さな我慢の積み重ねがあって、最後のちょっとしたことで限界が来るという点が共通しています。文化は違っても、人間の心理って意外とどこでも同じなんだなと実感させられます。