銀の怪盗は真夜中に覚醒する
俺の名前は黒川紫音。
ただの高校生――のはずだった。
身に覚えのない腕時計を手にしてから、俺の日常はズレ始める。
消える記憶。
狂い始める時間。
気づけば、俺は”怪盗シルバー”として夜を駆けていた。
俺が盗むのは金じゃない。
誰かが奪われた『大事な何か』だ。
三年前の抜け落ちた記憶。
いつしか、本気を出せなくなっていた俺。
シルバーとして動き始めてから、謎が少しずつ増えていく。
消えた記憶。
解けない違和感。
隠され続けた真実。
すべてが一本の線で繋がるとき、止まっていた俺の時間も動き始める。
困ってる奴は放っておけない。
だけど、この高揚感は、嫌いじゃない。
……面倒くせぇけどな。