誰かが、少し離れた場所から彼女をつけ、覗き見ている。その視線は遠慮というものを知らず、ひどく攻撃的だった。刃のように小夜の背中へ突き刺さり、驚きで全身の毛が逆立つ。四肢までこわばった。いったい誰なの。圭介なの?隠れてこんなことをして、自分が怯えるのを見て楽しんでいるのか。それとも、何がしたいのか。どこから湧き上がってきた感情なのか分からなかった。あるいは、これまで抑え込んできたものが一気に爆発したのかもしれない。小夜は隠れようとは思わなかった。周囲を見回し、その視線がどこから来ているのか探すこともしなかった。ただ、大股でレストランを出た。真昼の日差しは強かった。近くには病院があり、人も車も多かった。小夜は道路脇に立った。太陽の下にまっすぐ立ち、前方を行き交う車と人の流れを見据える。顔には恐れの色など少しもなく、切れ長の瞳には冷ややかな光が満ちていた。彼女には、その視線がまだ自分に突き刺さっているのが分かった。けれど、動かなかった。もし相手が、小夜が怯え、怖がり、縮こまる姿を見たいのだとしたら、絶対に思い通りになんかさせてやらない。彼女はこうして堂々と太陽の下に立ち、見せつけてやるのだ。小夜はスマホを取り出し、彰に電話をかけた。電話はすぐにつながった。相手が口を開くより早く、小夜は神経をすり減らすようなあの視線を浴びながら、冷たい声で問い詰めた。「あなたたち、いい加減にしてくれない?そんな暇があるなら、やるべきことをやったらどうなの。コルシオはどうなったの?もう放っておくつもり?毎日毎日私を見張って、いったいどういうつもり?私には、まだ利用できる価値が残っているってこと?まだ絞り尽くしていない何かがあるなら、はっきり言えばいいじゃない。こんな下劣な手を使わないで」もう、うんざりだった。仮面舞踏会で起きたことだけでも、小夜はとっくに限界に近かったのだ。今はさらに、自分の家に勝手に入り込まれ、外へ出れば尾行されて覗き見られる。毎日毎日、少しのプライバシーもない……日増しにひどくなり、今では隠そうとすらしない。本当に、もうたくさんだった。彼女は、いつ来るかも分からない泥棒に毎日怯えるような、そんな面倒な真似をする気にはなれなかった。相手が隠れているつもりなら、こちらは全部暴いて白日の下に
Baca selengkapnya