All Chapters of 義実家崩壊の原因は私を守る神です〜悪神に魅入られた花嫁〜: Chapter 41 - Chapter 42

42 Chapters

40.呪い

 美羽は経を止めると、ゆっくりと仁香の方へ向き直る。 感覚か雰囲気か。 仁香と美羽の視線が合う。けれど互いに先程までと違った空気が張り詰める。「あんたが……あぁ、あんたがそうかい……」 美羽の唇から漏れる声は何故かとてもしゃがれていた。「俺ぁ、ちゃんとここに造ったんだぁ」「まさか。あなたは……」「ん。功一が産まれた時になぁ。俺がここを造ったんだぁ。 引戸の奴には随分止められたけど、悪神等を封じ込めるにはこの世界の神仏では無理だから」「功一さんのお祖父さん !!  でも……それなら男性が短命という噂は…… ? 」「祭壇を造ってから止まっただろう ?  もともとは悪神親子の呪いのせいで、一族は呪われてた。 別な次元ってのは存在するんだ。自分たちと同じ魂の構造で。ルシウスと父親は……ガルンと言ったか、向こうの世界で魂を封じ込められ、行き場を彷徨いやがて自分たちと同じ構造の魂がいるこの世界へ目を付けやってきた」「お祖父さんは何故、気付かれたのですか ? 」「もともと引戸んとこは口寄せができる爺様がいてなぁ。神代家に忠告はしていたのさ。 たまたま俺が建てただけで、親族は皆、神代家に憑く悪神の存在を耳にしてはいたんだ。 しかし、この大きな家がそういった行動を許さんで。 俺が祭壇を建てたときは本当に反対されたな」 神代家に憑くルシウスと領主。その存在が悪神とされ歴代当主の寿命を奪ってきた。「じゃあ、やっぱり祭壇を撤去したらまた神代家の寿命は……」「そうだな。また呪いが始まるだろうな。 だがな、巡り巡ってようやくあんたが神代家へやってきた。功一にとってはあんたと一緒にいるのが一番いいんだろうな。 だからね。本当の祭壇を見つけたら、この住職さんに焚
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41.太陽神の復活

「こんな場所に呼び出しやがって ! 」 功一が草木を掻き分けて進んでくると仁香も美羽も既に準備済みだった。 納屋の前に並ぶ供物に周辺を囲う紙垂の付いた縄。「クソ ! 」 一歩踏み込んでしまった功一の靴は地面にズブズブと飲まれていく。「逃げられません。納屋の中に呪術が……まさかこんな場所にあるなんて」 功一の祭壇は納屋の中にあった枯れ井戸の奥底に確認された。「功一さん、この土地を売ってどうするつもりだったの ?」 功一は無言でそっぽを向く。「おそらく、井戸を潰さない事を言い付けて売るつもりだったのだろうね」 井戸は古来より塞いではいけないものだ。恐らく守られるだろう。「でも今日までだ。わたしが責任持って護摩焚きする。 異界の悪神とは今日これまで」 美羽が大きな壺の蓋を開ける。「それでも仁香さんに礼を言うのね。貴方達を無の世界に放り込んだりしないそうよ。 そしてこの壺に二人を封印したらわたしが持ち帰る。 一生分の祈祷料を払ってでも、佐喜男さんや塁さんに呪いが降りかからないようにとね。配慮したのよ。貴方も神代家も、仁香さんには感謝しなさい」 やがて美羽の経が始まった。 一瞬、仁香と変貌した功一の視線が絡んだ。「糞女ぁぁぁっ」 ルシウスだったものから視線を逸らすと、仁香も美羽の側で手を合わせ始めたのだった。 □□□□□□ 雪解け水が流れる川の上。 高速道路へ向かう大きな橋の手前のスペースにて、塁の運転で来た佐喜男と友紀が二人を見送りに来た。 仁香と功一は再び都心部へ戻り、別居を決めた。 本来仁香の家へ婿へ入るべきと美羽に言われたが、塁にもしもの事があったらと、功一は事情を理解したあとも首を縦には振らなかった。「近いうち、お伺いしたいから……仁香さん、お父様に予定を聞いていただけるかしら」 友紀の様子はまさに憑き物が落
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