英語で似たニュアンスを表現するなら 'like catching a big fish' が近いかもしれません。
この表現は大きな成果を得たときの誇らしさを魚釣りの比喩で表しています。日本語の『鬼の首を取った』が戦国時代の武勲に由来するのに対し、英語圏では釣りや狩猟の文化から生まれた表現がよく使われます。'I felt like I caught a marlin when I finished that project' といった使い方ができ、達成感の大きさを伝えられます。
文化的背景の違いはありますが、どちらも『大きな成果』という核心は共通しています。
「猫の手も借りたい」という表現も、似たようなニュアンスを持っていますよね。誰かがいない隙にやりたいことをやるというよりは、人手が足りない緊急事態で助けを求める意味合いが強いですが、どちらも「特定の状況下で普段とは違う行動を取る」という点で通じるものがあります。
もう一つ思い浮かぶのは「獅子は子を千尋の谷に落とす」という諺です。厳しい状況であえて手を引くことで、相手の成長を促すという意味で、これも「鬼がいない間に自立を促す」という解釈が可能かもしれません。どちらも、見守る側の複雑な心境がにじみ出ています。
面白いことに、英語には「When the cat's away, the mice will play」という表現があります。日本語訳すると「猫がいなくなるとネズミが遊びだす」で、まさに「鬼の居ぬ間に洗濯」と同様の意味。文化が違っても同じ発想が生まれるのは興味深いですね。
諺の面白さは、短い言葉に込められた人間観察の深さにあると思います。似たような状況を指す言葉でも、文化や時代によって表現方法が変わるのが魅力的です。
ことわざの世界には未来を予測することの難しさを表現したものがいくつかありますね。例えば『先の事は闇夜の提灯』という言葉があります。これは、未来のことは暗闇を提灯で照らすように、ほんの少ししか見通せないという意味です。
面白いのは、西洋にも似たような表現があることです。英語の『Don't count your chickens before they hatch』(孵化する前にひよこを数えるな)は、確実ではない未来に期待しすぎるなという戒めですね。日本の『取らぬ狸の皮算用』とほぼ同じニュアンスです。
文化によって表現方法は違えど、人類が昔から未来の不確かさに直面してきたことが伝わってきます。特に農業社会では天候や災害など予測不能な要素が多かったので、この手のことわざが生まれたのでしょう。現代でも投資や人生設計などに当てはまる普遍的な知恵だと思います。