すると、ようやく慧さんも正気を取り戻したのか、少し表情が変わり……。「……ごめん。依那……」慧さんはそう静かに呟いて、あたしを少し切なそうに見つめたかと思ったら、あたしの頭ごと慧さんの胸に力いっぱい抱き寄せ、そのまま抱き締める。あたしはそんな慧さんに反応出来なくて抱き締められたままでいると。ようやく慧さんはあたしを抱き締める力を少し弱め、身体を離し肩を掴みながら、あたしを見つめる。「はぁ……。大丈夫だと思ったんだけど……。帰ってきて、依那の顔を見たら、やっぱり全然余裕なかった……」「何がどうしたんですか……?」「フッ。オレはもうこんなにもお前にどうしようもなく惚れてんだな……」「え……」慧さんは何かを自分の中で確かめながら、そんな言葉をあたしに呟く。その表情と見つめる視線は、優しくて甘い。「依那……。好きだよ」「慧さん……」そして、ストレートなその甘い言葉。あたしは状況がわからないままだけど、その甘い慧さんの声に視線に言葉に、胸が高鳴り続ける。「あたしも……、大好きです」あたしも慧さんの目を見つめて、その言葉を伝える。その言葉を聞いて、慧さんは優しく微笑んで。「もう一回。キスしてい?」甘く囁く。「はい……」あたしはその視線と言葉にうっとりしながら。今度は優しく唇を重ねてくる慧さんに、しっかり抱きつきながら、その甘い幸せにとろけそうになる。そんな甘い慧さんにずっとドキドキしてキュンキュンして、その高鳴りとこの幸せに息が出来なくなりそうになるほど、胸がいっぱいになる。この幸せを、この好きな気持ちをどうやって伝えたら伝わるのか、どうすれば全部伝わるのか、どれだけ考えても答えは出ない。だって、一分一秒ずつ、この瞬間ごとに、もっと慧さんを好きになっていってしまうのだから。言葉にしたら、またその言葉以上に好きが重なっていくから。この好きが一方通行じゃなく、ちゃんと受け止めてくれてるのだと感じられる幸せ。同じように自分を好きだと感じられる慧さんの想い。あたしのこの想いが慧さんに負けてるなんてことはありえないけど、だけど、もし同じくらい慧さんもあたしを想ってくれているのだとしたら、こんなに幸せなことはない。何も考えられないほどに、この甘いキスに甘い幸せに溺れていく。そのあと唇を離すと同時に見つめ合う視線。そしてどちら
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