その後、州は素早く裏で必要なあらゆる手配を済ませると、あえて有加里の病室には戻らず、静かに病院を後にした。今の自分があいつの視界に入れば、余計なストレスを与えるだけだと痛いほど分かっていたからだ。病院を出た州は、すぐに律の元へ向かい、重々しい口調で報告した。「……悪いが、俺はまだ帰れそうにない。お前だけ先に帰って、俺の両親には『まだ出張が長引く』と伝えておいてくれないか。有加里の検査報告が出た。……白血病の疑いがあるらしい」「なんだって……?」その衝撃的な知らせに、常に冷静な律でさえ目を見開いた。あまりにも悲惨な不運が立て続けに起きたことに、かける言葉も見つからない。「……だが、君がいつまでも家を空けていれば、ご両親はいよいよ隠し事に気づくぞ。すでに実家の方もギリギリの状態で、紫音が両親からのプレッシャーを一人で矢面に立って耐えているんだ。このままというわけにはいかないだろう。もし有加里さんに最高の医療を受けさせたいなら、こっちの大病院へ連れ帰るのが最善の策だ。だが……彼女の性格を考えれば、素直に君について来るとは到底思えない。君自身、相当の覚悟が必要になる」律の言う通りだった。もし有加里を地元に連れ帰り、しかも彼が彼女の治療のために奔走していると京極家の両親が知れば、再び凄まじい反発と妨害に遭うのは目に見えている。だが、そんなことを気にしている余裕はなかった。「……正直、事態が急すぎて俺の頭もまだ追いついていない。実家の両親のことも、あいつの説得のことも、どれも難題ばかりで気が遠くなる。だが……」州は固く拳を握りしめ、強い決意を込めて律を見据えた。「何があろうと、あいつに最高の治療を受けさせることだけは絶対に妥協しない。それだけは決めている」「分かった。私で協力できることは何でもする。だが、今日は私だけでも一度実家に帰って、紫音とご両親のフォローに回らなければならない。これ以上一緒に姿を消していれば、取り返しがつかなくなるからな」「すまない、律……紫音にも、本当に申し訳ないと思っている」「気にしなくていい。君の戦いなんだから」律は州の肩を軽く叩いた。これから州が直面する試練は並大抵のものではないが、この問題ばかりは他人がどうこうできるものではない。最後は州自身の覚悟と決断に委ねるしかなかった。「お前の懸念はもっともだ。で
อ่านเพิ่มเติม