弘樹も、続けて何杯も酒を飲み干した。充の愚痴を聞きながら、弘樹はどうにもやりきれない気持ちだった。充といえば、以前は4人の中で最も成熟し、大人びた存在に見えたものだ。弘樹も拓也も、前は充にちょっとした憧れがあった。心から尊敬していたし、投資や事業で迷ったときは、必ず彼に相談していた……ほかはともかく、投資や事業での戦略的な考え方と目利きは、文句なしだった。だが、今の充を見ていると人間誰しも弱点はあるものだと痛感させられる。この頭の固い振る舞いには、仕事での目利きまで疑いたくなるほどだ。仁哉があそこまではっきり言ったのに、充は本当に分かっていないのか、それとも分からないふりをしているのか?確かに世話を頼まれた。でも、それは充を信じてのことだ。なのに24時間つきっきりで、人の奥さんの産後の世話をするなんて……これは、やりすぎに決まってる。充はまだ自分を正当化している。「今日の配信、見てただろう?確かに母さんたちが奈緒を責めたのは悪いことだった。でも、母さんたちは奈緒の芝居にうまく乗せられたんだ。奈緒が被害者を装って、わざわざドローンで全編生配信するよう仕向けたんだぞ。それに、報復と言わんばかりに母さんたちに倍返しで平手打ちを食らわせたんだ。今、母さんたち全員が病院で寝込んでいる。それなのに俺は奈緒を責めずに、なんとか関係を修復しようと駆け回った。娘にだって高いピンクダイヤモンドの指輪を贈ったんだ!それなのに、指輪は受け取るくせに、俺を許そうとはしないんだぞ!」拓也は唖然とした。これが仕事の話しかせず、プライベートの愚痴など聞いたことのない、いつもの充か?なんだか今の彼は、同じ愚痴を延々と繰り返すおばさんみたいだ。拓也の中にあった尊敬の念は崩れていく。いっそ今すぐ、透明人間になって消えてしまいたかった。こんなこじれた家庭のいざこざに巻き込まれたくない。でも今、席を立つのも気まずい。だから彼は、いつも以上にせっせと酒を注いだ。弘樹も、とうとう我慢できずに鼻で笑った。「いいか?奈緒はお前の奥さんだぞ。お前のお母さんたちが何でこんなに無防備に、堂々と嫌がらせに行けたか考えたことあるのか?結局のところ、お前が奈緒のことを軽視していたせいじゃないのか?あの配信は、奈緒にとっての防衛手段だったんだ。もしやり返
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