บททั้งหมดของ 御曹司の妻を辞めた日、私は社長になった〜久世家を出た元嫁は、格上エリートと人生を再建する: บทที่ 71 - บทที่ 80

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71.落ちていく家

リブランシュが、誰かと働く未来を考え始めた頃、久世物産では、人が抜けた後の穴を埋める余裕さえ失われつつあった。銀行面談の前日、森川の机には資料が積み上がっていた。KUZÉ ma vie在庫状況。在庫処分方針案。EC改善進捗。販促費回収見込み。値引き有無別利益影響。既存取引先条件見直し状況。人員体制の変化。相沢紗季関連経費確認事項。公私混同疑義への社内確認状況。どれか一つなら、まだ個別の問題として説明できたかもしれない。在庫は販売計画の問題。ECは施策の問題。販促費は回収見込みの問題。取引先は条件交渉の問題。人材は組織の問題。経費処理は内部管理の問題。けれど、それらが同じ時期に、同じ会社の中で起きている。森川は、資料の束をそろえながら思った。これはもう、KUZÉ ma vieの失敗だけではない。久世物産そのものが、説明を求められている。怜央は、会議室の長机に置かれた資料の束を見て、露骨に眉を寄せた。「ここまで大げさにする必要があるのか」森川は、表情を変えなかった。「銀行から求められている項目です」「相沢の件まで入れるのか」「経費処理と取引条件に関わる確認事項です」「社内確認中でいいだろ」「社内確認中であることも、説明対象になります」怜央は、舌打ちを押し殺すように口を閉じた。資料の束は、もはやKUZÉ ma vieだけのものではなかった。在庫、EC、取引先、人材、経費。久世物産が見ないできたものが、すべて銀行向けの見出しになっていた。浜口が提出した在庫資料は、淡々としている分だけ重かった。限定ボックスの残数。通常販売への流用可否。再包装にかかる人件費。ノベルティ残数。次回催事へ回す場合の条件。値引
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72.正式通告

平日の午前、久世物産の役員会議室は、いつもより早く整えられていた。厚い木目の長机には、来客用の茶器と水差しが置かれ、椅子の位置も均等にそろえられている。壁には久世物産の創業当時の写真が飾られ、正面には、額装された社是が掛かっていた。信義を重んじ、地域とともに栄える。その文字は、長年この会社の顔としてそこにあった。怜央は、会議室に入った瞬間、いつもより少しだけ空気が乾いていると感じた。空調はいつも通りのはずだった。窓のブラインドも半分だけ下ろされ、外の光は白く薄く床に落ちている。けれど、机の上に並べられた資料の束が、この部屋の温度を下げているように見えた。森川が、長机の端で資料を確認していた。一枚ずつ順番を整え、付箋の位置を見直し、銀行側に渡す分と社内控えを分けている。いつものように表情は変わらない。だが、その動作に無駄がないぶん、逆に今日の面談がただの報告ではないことを怜央に意識させた。「まだ増えるのか」怜央は、机の上の資料を見ながら言った。森川は手を止めずに答えた。「これで現時点の提出資料はそろっています」「そろっている、というより積み上がっているだけに見える」「実際、確認事項が増えていますので」怜央は椅子の背に手をかけた。KUZÉ ma vie在庫状況。EC施策進捗。販促費回収見込み。取引先条件見直し一覧。人員体制の変化。経費確認事項。次回施策案。資料の表紙はどれも事務的だった。だが、その事務的な見出しが並ぶほど、久世物産の内側にあるものが、一枚ずつ剥がされていくように見えた。「説明すれば済む話だろ」怜央は言った。自分でも少し強い声になったことは分かった。だが、そう言わずにはいられなかった。この数週間、社内ではどこを向いても問題ばかりだった。在庫、EC、取引先、相沢の件、退職者。どれも、誰かが必要以上に大げさにしているように思えた。実際、問題はある。だが、会
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73.提示された名前

正式通告から数日後、久世物産の会議室には、前回よりも少ない資料が置かれていた。少ないというより、出せるものが減っていた。怜央は長机の中央に座り、目の前の薄いファイルを見下ろしていた。表紙には、再建計画作成に向けた社内整理、とある。森川が作ったものだ。体裁は整っている。項目も並んでいる。だが、ページをめくるほど、そこにあるのは答えではなく、まだ答えになっていないものばかりだった。在庫方針。EC改善。販促費回収。取引先対応。人員体制。経費確認。それぞれに欄はある。だが、責任者と期限の欄には、空白が目立った。部署名だけが入っている箇所もあれば、「調整中」と書かれているところもある。前回、銀行から再建計画を求められて以降、社内では慌ただしく資料を集めた。だが、集まったものは計画ではなかった。久世物産側の資料は増えていた。けれど、増えたのは答えではなく、未整理の問題だった。森川は、怜央の向かい側で無言のまま資料を確認していた。いつものように表情は変わらない。ただ、ペン先で空欄を一つずつ押さえるように見ている。その動作が、怜央には責められているように感じられた。「社内で整理しますって言ったんだ。まだ数日だろ」怜央は、誰にともなく言った。森川は顔を上げた。「数日で完全な計画ができるとは思っていません」「なら、その顔は何ですか」「顔の話ではありません。今日、銀行から確認されるのは、取りまとめ体制です」「体制なら、こちらで決めればいい」「決める必要があります」その言い方が、いちいち癇に障った。怜央は椅子の背にもたれ、ネクタイの結び目に指をかけた。会議室の空調は効いている。それなのに、首元だけが妙に重い。前回の面談で、銀行は再建計画の提出を正式に求めてきた。再建。その言葉は、まだ怜央の中で消化できていなかった。久世物産は、地方で名の知られた会社だ。歴史があり、取引先があり、銀行とも長く付
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74.受ける理由、受けない理由

夜の作業部屋で、美緒は小野寺製菓の季節商品に関する資料を開いていた。机の上には、印刷した販売テスト結果、次回の贈答用セット案、新しく届いた食品メーカーからの初回相談メモが並んでいる。ノートPCの画面には、リブランシュの案件一覧が表示されていた。小野寺製菓、継続支援。地方食品メーカー、初回ヒアリング準備。商工会相談会、資料作成。銀行紹介案件、日程調整。一つずつ見れば、どれも前に進むための仕事だった。けれど、並べて見ると、自分の手の届く範囲を確かめなければならない時期に入っていることも分かった。美緒は、季節商品案のページへ戻った。小野寺製菓の次回展開では、どの商品を中心に置くかを決めなければならない。千鶴は、昔からの定番を残したいと言っている。岳は、生産負担を考えるなら種類を増やしすぎるべきではないと言っている。美緒は、その間にある数字と言葉を整える必要があった。その時、メールの通知が画面右上に浮かんだ。差出人は、銀行の長谷川。件名を見た瞬間、美緒の指が止まった。久世物産株式会社 再建支援に関するご相談。久世物産。その名前は、もう美緒を呼び戻す力を持っていないはずだった。それでも画面に表示された四文字は、胸の奥にまだ残っていた痛みの場所を正確に押した。美緒は、しばらくメールを開けなかった。久世物産の名前を見るだけで、昔の廊下の冷たさが戻ってくる。磨かれた床。古い振り子時計。佳乃子の声。怜央の何気ない命令。莉奈の華やかな資料。そこに自分の名前がなかったこと。画面の中のメールは、仕事として届いている。分かっている。けれど、仕事という形をしていても、その名前は美緒の過去に触れていた。美緒はゆっくり息を吸い、メールを開いた。文面は丁寧だった。久世物産株式会社より提出予定の再建計画について、地域ブランド事業周辺の実務支援候補として、リブランシュに初回相談の可否を確認したいという内容だった。支援領域
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75.条件があります

佐伯真帆の法律事務所は、昼の光がよく入る部屋だった。大きな窓の向こうには、ビルの壁面と細く切り取られた空が見える。白いブラインドは半分ほど下ろされ、机の上には書類とノートPC、細い黒のペンが整然と置かれていた。美緒は、椅子に座ってからも、バッグの持ち手をすぐには離せなかった。机の上には、銀行から届いた打診文の印刷、前回自分が書いた「見る意味はある」というメモ、リブランシュの事業資料が並んでいる。真帆は、書類を一通り確認してから顔を上げた。「初回面談には応じる、という判断ですね」「はい」美緒は答えた。声は落ち着いていた。少なくとも、自分ではそう聞こえるように努めた。「ただし、無条件ではありません」真帆は頷いた。「では、条件を作りましょう」その一言で、美緒の胸の奥が静かに鳴った。条件を作る。久世家にいた頃、美緒に条件などなかった。頼まれれば応じる。察して動く。不満を飲み込む。報酬はなく、境界線もなく、成果は誰かの名前で語られる。断る前に、そもそも断っていいのかを考えることすらできなかった。条件を作りましょう。真帆がそう言った瞬間、美緒は、自分がもう頼まれる側ではなく、受けるかどうかを決める側にいるのだと知った。真帆は、資料の端をそろえながら言った。「最初に、リスクを確認します」「はい」「相手は、あなたの元夫の会社です」その言い方は、冷たくも優しくもなかった。ただ、必要な事実として置かれた。「そのご家族も関わっています。過去に、あなたの労力が正式な業務として扱われなかった経緯があります。だからこそ、曖昧なまま入るのは危険です」美緒は黙って聞いた。真帆は続けた。「今回、最も避けるべきなのは、リブランシュの業務が、また“美緒さんの手伝い”として扱われることです
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76.藤崎と浜口の線引き

条件書を銀行へ送った翌朝、美緒は、リブランシュの作業部屋で新しいノートを開いた。前のページには、まだ昨日の文字が残っている。仕事として見る。仕事として守る。その下に、美緒はペンを置いた。久世物産の初期診断を受けるかどうかは、まだ正式には決まっていない。資料開示の範囲、契約書案、窓口、報酬、守秘義務。そのすべてを確認した上で判断することになる。けれど、もし進むなら、もう一つ考えなければならないことがあった。リブランシュ側の体制。美緒一人で見るには、久世物産の課題は広すぎる。商品別採算、在庫、販促費、取引先条件、EC導線、現場ヒアリング、銀行提出用の一次再建計画。どれも、ひとつずつ丁寧に見なければならない。小野寺製菓の時のように、限られた商品と販路を小さく試すだけではない。久世物産は、すでに複数の部署で歪みが出ている会社だった。美緒はノートに二人の名前を書いた。藤崎亮。浜口佐和。その横に、少し間を置いて、太く書く。線引き。二人の力は必要だった。藤崎には、ECの導線と数字を見る目がある。ページに来た人がどこで迷い、どこで離れ、どこで買う理由を見つけるのか。その道筋を読む力がある。浜口には、商品と取引先を見る目がある。売り場で何が起きているのか、現場が何を飲み込んでいるのか、取引先がどこで無理をしているのか。資料の数字だけでは見えないものを拾える人だった。けれど、必要だからといって、すぐに呼べばいいわけではない。二人はまだ、久世物産の社員だ。その事実を曖昧にしたままリブランシュ側へ入れれば、久世物産の内部情報を持ち出したように見えるかもしれない。銀行にも、久世物産側にも、不正な情報取得だと受け取られる恐れがある。藤崎や浜口自身の信用にも傷がつく。人を受け入れることは、その人の過去の所属も、守るべき情報も、一緒に引き受けることだった。美緒は、ノートを閉じずに真帆へ連絡した。午前の終わり、真帆の事務
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77.久世家の外から

久世物産の本社ビルの前に立つと、美緒は、ほんの一瞬だけ足を止めた。見上げた看板は、以前と変わっていなかった。古くからこの地域にある会社らしい、少し重みのある社名。磨かれたガラス扉。受付へ続く広いエントランス。季節の花が飾られたロビー。何度も、怜央の口からこの会社の話を聞いた。朝の食卓で、取引先の名前を聞いた。夜、帰宅した怜央が不機嫌に資料を投げ出すのを見た。会議の前日、足りない数字を拾い、補足資料を作り、危ないところに赤を入れた。けれど、その頃の美緒は、この会社に正式な立場で入ったことはなかった。久世家の中で、久世物産の資料を見ていた。怜央の妻として、家の中で支えていた。名前の出ない場所で、数字を整えていた。今日は違う。美緒は、バッグの持ち手を握り直した。ジャケットの内ポケットには名刺入れが入っている。バッグの中には、初期診断の進行表と必要資料リスト、条件書の控え。手帳には、昨日書いた言葉がある。人を迎えるには、線を引く。その線は、今日の自分にも必要だった。美緒は自動扉を抜け、受付へ向かった。受付の女性が顔を上げる。「いらっしゃいませ」美緒は、静かに名乗った。「リブランシュの篠原です。久世物産様とのお打ち合わせで伺いました」リブランシュの篠原です。その言葉を口にした瞬間、胸の奥で何かが小さく揺れた。久世物産に入るのに、怜央の妻である必要はなかった。久世家の嫁である必要もなかった。受付で美緒が告げたのは、ただ一つだった。リブランシュの篠原です。受付の女性は来訪者名簿を確認し、入館証を差し出した。白いカードには、印字された文字がある。来訪者リブランシュ 篠原美緒美緒はそれを受け取り、胸元に下げた。その小さなカードが、不思議なほど重かった。久世家の中では、名乗らなくても美緒は存在して
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78.初期診断

久世物産の資料閲覧用に用意された小会議室は、役員会議室よりもずっと実務的な部屋だった。窓は小さく、壁際には古いホワイトボードが一枚立てかけられている。長机は二つ並べられ、上には紙のファイルとノートPC、印刷された一覧表、共有フォルダへのアクセス手順、社外持ち出し禁止と書かれた注意書きが置かれていた。華やかさはない。茶器もない。席札もない。ここにあるのは、久世物産がこれまで積み上げてきた資料そのものだった。森川は、部屋の入り口で美緒を待っていた。「本日は、こちらで資料確認をお願いいたします」「承知しました」美緒は会釈し、部屋へ入った。机の上には、すでにファイルが積まれていた。KUZÉ ma vie企画書。商品別売上一覧。在庫表。販促費内訳。百貨店催事報告。EC管理画面のスクリーンショット。取引先条件一覧。返品・値引き実績。決裁フロー。銀行提出済み説明資料。経費処理確認資料。紙の資料もあれば、印刷したエクセルもある。ファイル名の形式はばらばらで、更新日も揃っていない。表紙だけは整っている資料もあれば、現場で使われていたものをそのまま印刷したようなメモもあった。森川が言った。「ひとまず、開示可能な資料を集めました」美緒は、机の上の資料を見た。多い。資料は、確かに多かった。けれど、多いことと、見えることは違う。机の上には、資料が積まれていた。だが美緒には、それが情報ではなく、まだ整理されていない沈黙のように見えた。「ありがとうございます」美緒はバッグを置き、ノートPCを開いた。「まず、資料の種類と更新日を確認します」森川がわずかに頷いた。「数字からではないんですね」「数字を見る前に、その数字が何を指しているかを確認します」
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79.数字にされた世界観

会議室の机に置かれた資料は、これまで莉奈が作ってきたKUZÉ ma vieの資料とは、まるで別のものだった。表紙には、淡い色のロゴも、花びらのような装飾も、商品写真もない。白い紙の中央に、黒い文字だけが置かれている。KUZÉ ma vie 初期診断メモ売上ではなく、残る利益を見る莉奈は、その表題を見た瞬間、指先に力を込めた。売上ではなく、残る利益。その言葉は、あまりにも冷たく見えた。KUZÉ ma vieは、そんなふうに語られるものではなかった。少なくとも莉奈にとっては、ただの売上や利益のための企画ではない。久世物産に新しい空気を入れるためのブランドだった。古い商社のような社内に、若い女性が手に取りたくなる商品を置く。淡い色、上品な箱、SNSで見せたくなる包装、開封した瞬間の高揚感。それを、美緒の資料は一枚目から「残る利益」と呼んだ。莉奈が作ってきた資料は、いつも美しかった。色があり、写真があり、憧れがあった。美緒が配った資料には、色がほとんどなかった。代わりに、売上、原価、販促費、在庫、購入率という言葉が並んでいた。長谷川は銀行側の席に座り、森川は資料の右上に日付を書き込んでいる。怜央は腕を組み、明らかに不機嫌そうだった。浜口は補足資料を持って壁際に座り、藤崎はノートPCを開いて静かに待っている。美緒は、全員の顔を一度だけ見た。「本日は、改善案の提示ではありません」最初にそう言った。莉奈は顔を上げた。改善案ではない。では何をするのか。「まず、KUZÉ ma vieの現在地を、売上、販促費、在庫、EC導線、利益の関係で確認します」美緒の声は落ち着いていた。責める調子ではない。だが、逃がすつもりもない声だった。「現時点では、何を止めるか、何を残すかの判断までは行いません。今日は、まず何が起きているのかを同じ表で確認しま
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80.止める商品

会議室に入った莉奈は、机の上に置かれた新しい資料を見た瞬間、息を止めた。前回と同じ白い紙だった。けれど、表紙に置かれた言葉は、前よりもさらに直接的だった。KUZÉ ma vie 初期整理案残すもの・止めるもの・見直すもの莉奈は、資料に触れる前から、指先が冷えていくのを感じた。残すもの。止めるもの。見直すもの。その三つの言葉が、KUZÉ ma vieという名前の下に並んでいる。莉奈にとって、KUZÉ ma vieはひとつの世界だった。淡い色。上品な箱。開けた瞬間の高揚感。ロゴの余白。SNSに映る光。若い女性が、自分のために少しだけ特別なものを買う時間。それらは、莉奈の中では分けられないものだった。けれど美緒の資料の中で、その世界は三つに分けられていた。残すもの。止めるもの。見直すもの。莉奈は、資料の端を押さえたまま、美緒を見た。「止めるもの、ですか」声は思ったより硬く出た。美緒は、慌てなかった。「はい。続けるために、分ける必要があります」「続けるために、止めるんですか」莉奈の声には、すでに反発がにじんでいた。美緒は頷いた。「本日は、KUZÉ ma vie全体を否定する場ではありません」会議室には、怜央、莉奈、森川、長谷川、浜口、藤崎がそろっていた。前回の現状整理で、KUZÉ ma vieが抱えている数字の歪みは共有された。売上はある。話題性もある。けれど利益と継続性にはつながっていない。販促費は重く、在庫は動かず、EC導線も弱い。その現実を見たあとで、今日は分類に入る。美緒は資料を開いた。「残すべきものを残すために、止めるものと見直すものを分けます」そ
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