立ち直った遠時が最初に手をつけたのは、晴香のことだった。すべてにけりをつけ、夏美と再び向き合って、もう一度やり直したい。篠原家が家宅捜索を受ける中、遠時は率先して資料を提供し、捜査を大きく進展させた。それから晴香を屋敷に軟禁し、外部との連絡を一切絶たせた。晴香は遠時に駆け寄り、その袖を掴む。「遠時、お願い。こんなひどいことしないで。私のこと、忘れたの?あなたを助けたのは私でしょ?あの時、私があなたを助けたから、今のあなたがいるんだよ!」遠時は冷酷に晴香を蹴り飛ばすと、氷のような眼差しで言った。「こんなことになっているというのに、まだ俺のことを騙し続けるつもりか?あの時、俺を助けたのは本当にお前なんだな?」遠時は晴香の携帯を奪い、彼女がどのように仲間を使って夏美を追い詰めていたかを調べた。携帯を激しく床に叩きつけ、遠時は吐き捨てる。「お前っていうやつは!」なぜだ?晴香は一体、なぜこんなことができたんだ?遠時は胸の痛みでもう死んでしまいそうだった。自分はなんて馬鹿だったのだろう。一番大切な人を自分の手でどん底に突き落としてしまったなんて。夏美が受けた苦しみを思うたび、遠時は自分を殺したいほどの自責の念に駆られた。すべては、この晴香のせいだ。この10数年もの間、篠原家は自分の名を使い、自分が愛する女性を陥れ、好き放題に踏みにじっていた。長い沈黙の末、ようやく落ち着きを取り戻した遠時の表情は、言いようのないほど恐ろしい殺気を纏っていた。そんな状況にも関わらず、晴香はなおも縋り付く。「遠時、夏美さんに何を吹き込まれたの?彼女の言葉なんて全部嘘だよ。きっと私の立場を奪って、橘家の財産を奪うのが目的なんだわ。絶対に騙されないで!」さらに夏美を罵り、蹴落とそうとする晴香の言葉に、遠時の忍耐が限界を迎えた。晴香の首を力任せに掴む。殺意に満ちたその眼光に恐怖し、晴香は足がすくんだ。「遠時……信じてよ!」晴香は目に涙を浮かべ、同情を誘い、さらにはその胸に抱きつき、遠時の欲望を煽ろうと必死になる。しかし、遠時は鼻で笑うだけで、手に力を込めると晴香の首をさらに強く締め上げた。その手は、彼女が息苦しさに白目を向くまで緩まなかった。「本気で俺がそんなに馬鹿だと思っていたのか?」この女が嘘をつかなければ、自分は夏美を失わず
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