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第26話 黄昏を惑う二人

Author: 宵更カシ
last update publish date: 2026-07-13 17:57:08

古来から瀬戸内はこの地に住む人々へ繁栄をもたらしてきた。

夕陽の照り返しと緋色の港街はどこか幻想的で、横に座る慎ちゃんも、物思いに耽っているように映る。

「少し止めてくれ」

ふと、窓から顔を上げて彼は車を止めさせた。

「時間までもう少しあるね。ちょっと休憩しよっか」

扉を開いて、車を降りる。

窓の外に見えていた壮大な景色を前にして、

「隣どうぞ」

堤防に座る彼から、そう誘われる。

「綺麗」

小高いそこからは壮大な黄昏時の瀬戸内海が一望できる。

声が漏れてしまうほどの絶景。

すると慎ちゃんが私を肩に寄せて、

「本当、綺麗だよ。君に負けないくらい」

慎ちゃんの向く瞳は、私に注がれている。

揺らぎなく、情熱的に見つめられるそれに、私は思わず俯いてしまう。

「具合悪い?」

「ううん・・・・・・私も慎ちゃんに何かできないかなって」

少し気後れしている部分があった。

何でも出来る完璧な彼の横に、私は相応しいのかどうか。

けれど慎ちゃんが私を抱きしめて、

「僕をここまで支えてきたのは香織。心の中でずっと傍にいてくれたから、どんな
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