ん……目覚まし時計が鳴ってる……。 おはよー。 朝起きたら、わたしが最初にやること。 胸とお股を触って、自分が女であることを確認するの。お母さんに見つかったとき、「何やってんの!」って、すごく怒られちゃったけど。 ああ、それにしても! わたしは女! わたしは女! わたしは女の子! ナイトキャップを取って、長い髪を下ろす。この重さも、嬉しい! 一階に降りて、洗面所へ。 そこの鏡には、猫耳金髪なゆるふわロングな女の子が映っている。正直、顔もかわいい。 これが、今のわたし! 思わず、にへら~と顔が緩んじゃう。 ……いけない、いけない! 顔、洗わないと! わたしの前世の記憶が戻ったのは、三年前。いろんなことが頭にどばっと流れてきて、わたしはとっても混乱してたらしい。 その記憶にあったのは、心が女、体が男で苦しんでいた自分。 それがあまりにも辛くて、思わず電車に……。 今でも、その最期を思い出すと、背筋がブルっときて、しっぽがぶわってなる。 辛かったね、前世のわたし。 心が女なのに、周りから男として扱われるって、辛いよね。ひげが生えてきた時は、一日中泣いてたっけ。 そして、ごめんなさい。前世のお父さん、お母さん。 手術とか色々道はあったんだろうけど、大人になるまで待てなかったよ……。 色々あった、前世のわたし。今の人生では、わたしと一緒に、幸せな人生を送ってね! ……って、顔洗う! ◆ ◆ ◆「おはよーございまーす!」「おはよう、ユーちゃん」「おはよう。今日も上機嫌ねえ」 お父さんとお母さんから、挨拶を返される。 二人とも、猫耳に猫しっぽ。これが、この世界の人間。 今日の朝食は、マッシュポテトにソーセージ、オニオンスープ、そしてトースト。「今日は、どっちが作ったんだろー」「当ててご覧」 と、お父さんが言う。うちは、お父さんもお母さんも、二人で仕事も家事もする。もちろん、わたしもできる範囲でお手伝い。「ん~! お父さん!」「はーずれー! 私でしたー」 お母さんとお父さんが、楽しそうにほほえみ合う。ああ、幸せだなあ。「いただきます」 キリスト教……この世界にはないけど、それみたいなお祈りのポーズで、いただきますを言う。和洋ごっちゃで変な感じだけど、もう慣れたよ。 美味しいなあ。 うち
Last Updated : 2026-07-11 Read more