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第125話:目が忙しい

Penulis: Sunny
last update Tanggal publikasi: 2026-08-01 13:55:48

彫刻の森は、思っていたよりも広かった。

都内の美術館みたいに、静けさを守るための壁があるわけじゃない。

山の空気も、少し冷たい風も、芝生の匂いも、遠くで笑う子どもの声も、全部が自然にそこにある。

展示を見るというより、景色の中を歩いていたら、その途中に作品が現れる。

そんな感覚に近かった。

さっきまで正人に肩を借りていたことが少し気恥ずかしくて、石畳を抜けたあと、私は無意識に少し歩幅を速めた。

けれど正人は、急かすでも、離れるでもなく、自然に横へ並ぶ。

近すぎない。

でも、遠くない。

その距離感が、妙に心地よかった。

「こういうところ、結構好きなんだね」

正人が隣で言った。

私は少し顔を上げる。

「分かる?」

「顔が仕事の時と違う」

「そんな違う?」

正人は少し考えた。

「違うな」

そう言ってから、視線を少しだけ私へ向ける。

「さっきから、目が忙しい」

「目?」

「気になるもの見つけた時、すぐ止まる」

少し笑う。

「あと、説明してないのに、勝手に考えてる顔してる」

思わず吹き出した。

「何それ」

「仕事中の愛子は、結論探してる顔してるから」

「嫌な見られ方してるな」

「ちゃんと見てる
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